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【2025年】フィリピンの島の数はいくつ?主要な島やなぜ増えたかを解説
2025.10.31記事
フィリピンは東南アジアを代表する群島国家で、訪れるたびに「まだ知らない島がある」と感じさせる魅力を持っています。フィリピンの島の数は7,000島以上にも上るとされ、そのカウント方法や理由も変化しています。
この記事では、島の数の由来から世界との比較、増加の背景までを詳しく解説します。
フィリピンの島の数は?

フィリピンは、最新の地理データによって 約7,641島 を有する群島国家として公式に認められています。かつては約7,107島とされていましたが、2016年頃から測量技術の向上や衛星画像の活用により、新たに小規模な島々が識別されたことで数が増加しました。
7,641という数字には、無人島や名称未登録の島々も含まれており、居住可能な島はそのうち約2,000程度といわれています。
昔と比べてなぜ増えた?
フィリピンの島の数が昔より増えた主な理由は、測量技術の進歩と「島」の定義の見直しです。以前は大型の有人島のみがカウント対象でしたが、現在ではドローンや衛星写真により、潮位によって現れる小島や岩礁も「島」として認められています。
また、政府機関による地理調査が進んだことで、これまで記録されていなかった微小な島や砂州も公式リストに加えられました。さらに、自然現象による地形変化や海面上昇も島の数に影響を与えています。こうした要因が重なり、かつて7,000余りとされた数が現在の7,641島へと更新されたのです。
世界と比べたフィリピンの島の数

フィリピンは7,000を超える島々を持つ国として知られていますが、世界的に見てもこの数は非常に多い部類に入ります。では、日本や他の多島国家と比べると、どれくらいの位置にあるのでしょうか。ここでは、フィリピンと日本の島の数を比較し、さらに世界の島国ランキングを元に、フィリピンの島の数がどれほどのスケールなのかを確認します。
日本とどちらが多い?
フィリピンの島の数は7,641島で、日本の6,852島(国土地理院発表)よりも多くなっています。両国ともに火山活動が活発な環太平洋火山帯に属しており、地形が変化しやすいという共通点がありますが、その規模には違いがあります。
フィリピンは熱帯気候で海岸線が複雑に入り組んでおり、小さな島が多数形成されています。特に、満潮時や干潮時の水位差によって、新たに確認される小島も存在。こうした環境条件が、フィリピンが“世界有数の多島国家”と呼ばれる理由のひとつです。
一方、日本も島の多さでは上位に入りますが、行政的に管理されている島の範囲が厳密に定義されており、自然の変化による増減は限定的です。
世界ランキングを確認
島の数を語るとき、フィリピンの7,641という数字だけでは“多い”かどうかの判断は難しいでしょう。ここでは、世界の中でフィリピンがどの位置にあるのか、日本を含めた主要国と比較してみます。
世界で島の数が多い国を比較すると、フィリピンは上位に位置しています。以下は、主要10か国のランキングです。
| 順位 | 国名 | 島の数 |
| 1 | スウェーデン | 221,800 |
| 2 | フィンランド | 188,000 |
| 3 | ノルウェー | 55,000 |
| 4 | カナダ | 52,455 |
| 5 | インドネシア | 13,466 |
| 6 | オーストラリア | 8,222 |
| 7 | フィリピン | 7,641 |
| 8 | 日本 | 6,852 |
| 9 | イギリス | 6,289 |
| 10 | ギリシャ | 6,000 |
北欧諸国が上位を占める一方で、フィリピンはアジアの中でも突出した“島国”です。日本と比較すると、フィリピンの方がやや少ないものの、南北に広がる島々の多様性は群を抜いています。調査基準によって数値は変わるものの、フィリピンが世界有数の群島国家であることに変わりはありません。
フィリピンの島の数が多い理由

フィリピンの島がこれほど多いのは、地殻変動と火山活動が活発な地域であることが大きな理由です。
フィリピンは太平洋プレートとユーラシアプレートの境界に位置し、地質的に非常に不安定です。そのため、地震や火山噴火によって地形が変化し、新たな島が誕生したり、既存の陸地が分断されたりすることがあります。
また、潮位の変化やサンゴ礁の隆起など、長い年月をかけた自然現象も島の形成に影響しています。こうした地球のダイナミズムこそが、フィリピンの“7,000を超える島々”を形づくる原動力となっています。
フィリピンの主要な島とそれぞれの特徴

フィリピンは7,000を超える島々から成り立ちますが、その中でも中心となるのがルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島の3つのエリアです。なかでもビサヤ諸島は、観光・留学・リゾートなど多様な魅力が凝縮された地域として知られています。ここでは、ビサヤ諸島の代表的な島々をピックアップし、それぞれの特徴や見どころを紹介します。
ビサヤ諸島エリア
フィリピン中部に位置するビサヤ諸島は、大小さまざまな島々が点在する地域で、観光と経済の中心地として発展した場所です。都市機能も整備されており、語学学校やビジネス拠点も多く存在します。セブ島を中心に、ボホール島・ボラカイ島・パナイ島などが代表的で、島ごとに異なる文化や体験が楽しめるのも魅力です。
セブ島
フィリピン第2の都市を有するセブ島は、観光・留学・経済のすべてが集まる中心的な存在です。白砂のビーチと高級リゾートが並ぶ海岸エリアから、ショッピングモールや語学学校が立ち並ぶ都市部まで、利便性と自然の両方を兼ね備えています。
近隣のマクタン島とは橋でつながっており、空港からのアクセスも良好。日本人留学生が最も多く滞在する地域でもあります。さらに、マリンアクティビティやアイランドホッピングが盛んで、観光と生活が両立する理想的な島として人気を集めています。
ボホール島
セブ島の南東に位置するボホール島は、自然が美しいのどかな島として知られています。
特に有名なのが、円錐形の丘が並ぶ「チョコレートヒルズ」や、世界最小級のメガネザル「ターシャ」が生息する保護区。エコツーリズムの拠点としても注目されています。観光客はセブ島から高速フェリーで約2時間で訪れることができ、日帰り旅行にも最適。
セブよりも静かで治安が良いため、のんびりとした滞在を求める人にも人気があります。ダイビングやシュノーケリングスポットも多く、自然派旅行者におすすめの島です。
ボラカイ島
フィリピンを代表するリゾートアイランドとして名高いのがボラカイ島です。全長約7kmと小さな島ながら、世界有数の美しさを誇る「ホワイトビーチ」が広がり、毎年多くの観光客が訪れます。
透き通る海とサラサラの白砂は“アジアの楽園”と称されるほど。近年は環境保護の観点から一時閉鎖・再整備が行われ、より清潔で持続可能な観光地として再スタートを切りました。高級ホテルやカフェが並び、夕暮れ時のサンセットは写真映え抜群。非日常を味わいたい人にぴったりの島です。
パナイ島
パナイ島は、ボラカイ島への玄関口として知られる一方、商業都市「イロイロ」を擁する経済拠点でもあります。歴史と文化の香りが色濃く残り、スペイン統治時代の建築やカトリック教会などが今も多く残されています。
ビーチだけでなく、山岳地帯の滝や温泉など、自然と街の両方を楽しめるのが特徴。ボラカイ島へのアクセスは、パナイ島北部のカティクラン港から車で4時間ほどです。リゾートとローカル文化の両面を体験したい人には、理想的な滞在先といえるでしょう。
ルソンエリア
フィリピン最大の島であるルソン島を中心とする北部エリアは、政治・経済・文化の中心地です。首都マニラをはじめ、山岳地帯の絶景や世界遺産の棚田など、自然と都市が共存する多様な表情を持っています。ここでは、フィリピンの「顔」ともいえるルソン島と、自然豊かなミンドロ島を紹介します。
ルソン島
ルソン島はフィリピン最大の島で、国土の約3分の1を占めています。首都マニラをはじめ、経済・教育・政治の中心地が集まっており、国内外の人が最も多く訪れるエリアです。
都市部では大型ショッピングモールや国際企業が立ち並ぶ一方、北部の「コルディリェラ山地」には世界遺産の「バナウエ・ライステラス」が広がり、伝統的な農耕文化が息づいています。ビーチリゾートも点在し、ラウニオンではサーフィン、バタアンでは戦跡観光が人気。都市の利便性と自然の雄大さを同時に味わえる島です。
ミンドロ島
ミンドロ島は、マニラから南西に位置し、フェリーで約2〜3時間でアクセスできる自然豊かな島です。特に「プエルトガレラ」は世界有数のダイビングスポットとして知られ、透明度の高い海とサンゴ礁が広がります。
首都圏から近いにもかかわらず、静かでのんびりとした雰囲気が魅力。リゾートだけでなく、内陸部では熱帯雨林や滝など、エコツーリズムを楽しむこともできます。
商業化が進みすぎていないため、手つかずの自然を体感したい旅行者にぴったりの島です。
ミンダナオエリア
フィリピン南部に位置するミンダナオエリアは、国土の約3分の1を占める広大な地域です。首都圏から離れているため、手つかずの自然や独自の文化が今も残ります。
近年では観光や産業の発展も進みつつあり、ビーチ・山・サーフスポットと多彩な魅力が共存しています。
ミンダナオ島
ミンダナオ島は、フィリピンで2番目に大きな島であり、自然資源が豊富な地域です。主要都市ダバオは治安が良く、近年はビジネス拠点としても注目されています。観光面では、フィリピン最高峰の「アポ山」や、自然保護区として知られる「レイクセブ」などが人気。ミンダナオは多民族社会であり、イスラム文化が根付いた南部と、スペイン・アメリカ文化の影響を受けた北部が共存しています。リゾート地としての潜在力も高く、観光開発が進む将来性のある地域です。
シャルガオ島(シアルガオ島)
シャルガオ島(シアルガオ島)は、“フィリピンのサーフィンの聖地”として知られる人気リゾートアイランドです。
世界的に有名なサーフポイント「クラウド9」には、年間を通じて多くのサーファーが集まります。また、島内にはラグーンや洞窟、天然プールなどが点在し、フォトジェニックなスポットも多数。近年は欧米人旅行者の増加により、おしゃれなカフェやヴィラも充実しており、洗練されたリゾートとして注目されています。
まとめ
フィリピンは、最新の調査で7,641もの島々を有する世界有数の群島国家です。ルソン・ビサヤ・ミンダナオの3地域それぞれが独自の魅力を持ち、都市と自然が見事に調和しています。
観光・留学・リゾートなど、訪れる目的を問わず楽しめるのがフィリピンの大きな魅力。数え切れない島々の中から、自分だけのお気に入りの場所を見つけてみてはいかがでしょうか。