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フィリピン留学の奨学金制度を徹底解説。種類・応募条件・申請方法など
2025.07.15記事

「留学したいけれど費用が心配」「奨学金の選び方がわからない」と不安な方もいるのではないでしょうか。フィリピン留学は欧米より費用を抑えやすいとはいえ、学費や生活費の負担は決して小さくありません。 この記事では、費用の目安や…
「留学したいけれど費用が心配」「奨学金の選び方がわからない」と不安な方もいるのではないでしょうか。フィリピン留学は欧米より費用を抑えやすいとはいえ、学費や生活費の負担は決して小さくありません。
この記事では、費用の目安や奨学金の種類、申請方法、節約術までを丁寧に紹介します。安心して語学留学ができるように、活用できる奨学金を見つけましょう。
フィリピン留学にかかる費用の目安
フィリピン留学は欧米留学に比べて費用が抑えられるものの、学費や滞在費、生活費、渡航費など複数の出費が発生します。滞在期間別で見る、フィリピン留学の費用の目安は以下の通りです。
項目 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 |
学費 | 約65~120万円 | 約120~200万円 | 約240~370万円 |
滞在費 | 0円(学費に含む) | ||
生活費 | 約8~13.5万円 | 約15~27万円 | 約33~51万円 |
渡航費 | 約4~7万円 | ||
その他 | 3~6万円 | 6万~12万円 | 12万~24万円 |
奨学金制度を利用する場合、多くの場合で奨学金の使途は事前に決まっています。学費の一部もしくは全額を対象とするケースが一般的ですが、生活費までカバーされるものも。なかには渡航費やビザ申請費用、保険料などまで対象となることもありますが、ごく稀です。
奨学金の種類や団体によって補助範囲は異なるため、留学計画に合わせて、どこまでの費用をカバーしたいか明確にし、適切な奨学金を選びましょう。
フィリピン留学における奨学金の種類
フィリピン留学で利用できる奨学金は、大きく「貸与型」と「給付型」に分かれます。どちらのタイプも応募条件や選考基準が定められているため、事前に要件を確認しましょう。
貸与型奨学金
貸与型奨学金は、留学費用を一時的に借りられる制度で、返済義務があります。日本人がフィリピン留学で利用する場合の貸与型奨学金は、「日本学生支援機構(JASSO)」の第一種・第二種奨学金や地方自治体の貸与型制度が代表的です。利息や返済期間、返済開始時期は制度によって異なります。
経済的な事情で資金が必要な場合や、給付型奨学金に落選した場合の選択肢として利用されることが多いです。
給付型奨学金
給付型奨学金は返済不要で支給されるため、経済的負担を大きく軽減できる点が魅力です。
日本学生支援機構の海外留学支援制度や「トビタテ!留学JAPAN」、民間財団による給付型奨学金などが代表的な例でしょう。さらに、フィリピンの大学や政府が提供する現地奨学金も一部存在します。
応募には学力や語学力、目的などが問われる場合が多く、選考も厳しい傾向にあることが実情です。支給金額や期間は制度によって異なりますが、留学費用の一部または全額をカバーできるチャンスがあります。
社会人でも奨学金を借りられる?
社会人でもフィリピン留学のために奨学金を利用できる制度は存在します。貸与型奨学金については、日本学生支援機構や地方自治体、民間団体などが社会人向けに募集枠を設けている場合があるので、学生だけでなく社会人も申請可能です。
給付型奨学金も社会人を対象としたものはありますが、学生ほど種類は多くありません。年齢や留学目的、分野などの制限があり、専門性を磨く目的やキャリアアップを目的としたプログラムが基本です。奨学金の申請には、これまでの職務経験や志望理由、将来のキャリアプランなどを重視して選考が行われる傾向にあります。
給付型奨学金の場合は、学位取得を目指す人を対象としているものが多いため、語学学校への留学はほとんどのケースで対象外となる点に注意してください。
奨学金制度を実施している団体
フィリピン留学向けの奨学金は、さまざまな機関が提供しています。それぞれ支給条件や対象者、金額が異なるため、自分の状況や目的に合わせて選ぶことが大切です。ここでは、主要な実施団体と特徴を紹介します。
国の支援団体
国の支援団体が実施する奨学金は、全国規模で募集されるため支給額や採用人数が多いことが特徴です。主に学位取得や長期の正規留学を目指す学生が対象となることが多く、応募には学力や語学力、明確な留学目的や将来の計画が求められます。
書類審査や面接など選考は厳格ですが、その分、授業料や生活費、渡航費など幅広い費用をサポートしてもらえることがメリットです。学業に真剣に取り組みたい方や、将来的に国際的なキャリアを築きたい方に適した選択肢と言えるでしょう。
地方自治体
地方自治体が運営する奨学金は、地域の人材育成や国際交流を目的に、地元出身者や住民を対象にしていることが多いことが特徴です。支給額や採用人数は全国規模のものより少なめですが、応募しやすく、地域に貢献したいという意欲を持つ人に向いています。
数は少ないものの語学留学や短期留学も対象となるものや、学費や生活費の一部をサポートしてもらえるケースがありますよ。応募には、地域社会への貢献意欲や、留学後の活動計画を具体的に示さなければいけないことが多いです。
在学中の高校・大学
現在通っている高校や大学が、独自に奨学金制度を設けている場合があります。学校推薦や成績優秀者を対象とした給付型奨学金が多く、応募しやすいことが特徴です。海外留学プログラムと連動している場合は、学内選考を経て外部奨学金に推薦されることが一般的。
学校独自の奨学金制度は、海外留学や国際交流に興味関心があり、学業成績が優秀な学生におすすめです。高校生の場合は、交換留学や短期研修なども対象となることがあります。
民間団体・プログラム
企業や財団、NPOなどが独自に実施する奨学金も選択肢のひとつです。グローバル人材育成や社会貢献活動、特定分野の専門性向上を目的としたプログラムが充実しており、社会人や研究者向けの奨学金もあります。
応募条件や支給内容は団体ごとに大きく異なり、学業成績だけでなく社会活動や将来のキャリアプラン、意欲などが重視される場合も多いです。専門分野での経験を積みたい方や、社会人としてキャリアアップを目指す方にぴったりでしょう。
おすすめの奨学金と応募条件
フィリピン留学に利用できる主な奨学金には、国や民間団体が実施するものが多数あります。ここでは代表的な5つの奨学金を見ていきましょう。
トビタテ!留学JAPAN
トビタテ!留学JAPANは、文部科学省主導の官民協働による返済不要の給付型奨学金です。フィリピン留学を含む多様な海外体験を支援し、語学力よりも留学計画や実践活動への熱意が重視されます。
高校生・大学生向けにコースが分かれており、社会人の方は対象外です。留学費用の大部分をカバーできるほか、帰国後のキャリア支援やネットワーク構築の機会も提供されています。倍率は高めですが、意欲的な学生にとって大きなチャンスです。
プログラム名 | トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム(高校生・大学生) |
応募条件 | ・日本の高等学校、大学、大学院、短期大学、高等専門学校(第4学年以上で専攻科を含む)等に在籍する日本人学生 ・日本への永住が許可されている生徒 ・留学開始年度の4月1日時点で、満30歳以下の生徒 ・留学期間が28日以上1年以内であること |
金額 | 月6~12万円(フィリピンの場合) |
倍率 | 約3~4倍(コース・年度により異なる) |
JASSO(日本学生支援機構)
JASSO(日本学生支援機構)は、日本国内最大規模の奨学金制度を提供しており、フィリピン留学にも幅広く活用できます。特徴は「給付型(返済不要)」と「貸与型(返済必要)」の両方を用意している点です。
給付型では「海外留学支援制度(学部・学位取得型)」などがあり、学力や語学力、人物評価などを基準に選考されます。支給額は比較的高額で、生活費や学費の大部分をカバーできることが魅力です。
貸与型は「第一種奨学金(無利子)」と「第二種奨学金(有利子)」があり、返済義務はありますが、留学期間や目的に合わせて柔軟に利用できます。短期・長期の学位取得型、協定派遣型、留学時特別増額貸与奨学金など多様なプログラムが用意されており、自分の留学スタイルや目標に合わせて選択できることが強みです。
プログラム名 | 海外留学支援制度(学部・学位取得型) |
応募条件 | ・日本の学校教育法に基づく高等学校等を、応募締切時に卒業・修了後3年以内である者、または支援期間開始までに卒業・修了する者 ・高等学校での全履修科目の評定平均値が5段階で3.7以上に相当 ・「学士」の学位取得が可能な分野への留学 ・TOEFLiBT80点またはIELTS6.0以上 |
金額 | 月額12.4~32.6万円(留学先・地域によって異なる) |
倍率 | 約3~10倍(年度により異なる) |
経団連グローバル人材育成スカラーシップ
経団連グローバル人材育成スカラーシップは、経団連国際教育交流財団が実施する、グローバル人材の育成を目的に支給する給付型奨学金です。大学生・大学院生を対象に、成績優秀で将来のグローバルキャリア志望者が主な対象。ビジネスやリーダーシップ、国際的な視野を持つ人材を支援します。
支給額は200万円を一括支給で、使途は限定されません。応募者が多く、倍率は非常に高いですが、企業とのネットワーク構築やキャリア支援も魅力です。
プログラム名 | 経団連グローバル人材育成スカラーシップ |
応募条件 | ・将来、グローバルなビジネス領域での活躍を目指すとともに、日本の経済社会の発展にも貢献する意志もしくはビジョンを有する者 ・日本国籍を有する者、または日本への永住が許可されている者 ・応募時に、財団の指定する日本の大学の学部2年、3年、4年生または、大学院博士前期課程(修士課程)1、2年生の学生 ・交換留学、認定校留学、協定校留学、私費留学等で、2026年度中(2026年4月〜2027年3月)に留学を開始し、海外の大学・大学院に約1年間(8ヶ月以上1年未満)留学する者 大学入学後に取得した単位のGPAが2.0以上である者 ・海外留学にあたって他の奨学金を受ける予定のない者(併願は可) |
金額 | 1人200万円を支給 |
倍率 | 4~12倍(年度により異なる) |
5-4. 日本人留学助成〈松下幸之助国際スカラシップ〉
松下幸之助国際スカラシップは、松下幸之助記念財団が運営する給付型奨学金です。学業・人物ともに優れた大学生・大学院生を対象に、海外留学や研究活動を支援します。
年齢制限は40歳未満で、語学力や研究計画、留学・研究先の選定も求められます。認定式後から翌年3月までに留学・研究を開始する必要があり、ほかの奨学金との併給は原則不可です。
支給額は月額20万円と高額で、渡航費も補助対象となるため、経済的負担を大きく軽減できます。ただし、応募条件や選考基準は厳しく、倍率も非常に高いことが特徴です。研究や専門分野に特化した留学を目指す学生にとって、手厚い経済支援が受けられる貴重な制度ですね。
プログラム名 | 日本人留学助成〈松下幸之助国際スカラシップ〉 |
応募条件 | ・応募時と助成(留学)期間中は、大学・大学院ないしは研究機関に学生、教員、研究員として在籍する者 ・日本国籍を有する者(海外在住者は除く) ・日本国に永住を許可されている者 ・認定式(2025年2月中旬を予定)出席後から2026年3月までに留学、研究を開始する者 ・留学、研究する大学等において研究を進めるに十分な語学力を有する者 ・2024年4月1日時点に年令40才未満である者 ・ほかの奨学金を受給していない者 |
金額 | 月20万円 |
倍率 | 非公表(募集は学生2名程度、大学院生12名程度) |
村田海外留学奨学会
村田海外留学奨学会は、村田製作所関連財団による、国内外の法学・経済学・理学・工学分野の大学学部生や大学院生を対象とした給付型奨学金です。
修士課程への正規入学予定者を対象に、語学力や研究計画など厳格な選考が行われます。支給額は学生の場合、支度金が50万円、授業料が上限$26,000USと手厚い支援が特徴。渡航費も支給されますが、募集人数が少なく、倍率は非常に高いです。専門分野での研究やキャリア形成を目指す方に適しています。
プログラム名 | 村田海外留学奨学会 |
応募条件 | ・専攻分野:法学、経済学・経営学、理学、工学各科 ・25歳以下の場合:国内外の大学学部、大学院(修士課程)に在籍していること ・37歳以下の場合:国内外の准教授、講師、助教、助手、ポストドクター、大学院(博士課程)に在籍していること ・日本国籍(永住権可)を有していること |
金額 | 【学生】 ・支度金:50万円(往路渡航費含む) ・授業料:上限$26,000/年 ・生活費:$24,000/年 ・諸経費:上限$3,600/年 ・帰国費:上限$1,800/年 【准教授・講師・助教・助手ポストドクター】 ・支度金(往路渡航費含む):50万円 ・生活費:$14,000/年 ・諸経費:上限$6,000/年 ・帰国費:上限$1,800/年 |
倍率 | 非公表(募集は2~4名) |
奨学金の基本的な申請方法
奨学金の申請方法は、応募する団体や種類によって異なりますが、一般的な流れとしては以下の手順で申請します。
- 募集要項の確認
- 必要書類の準備・提出
- 面談・プレゼンテーションの実施
- 留学先の入学許可証・ビザ申請書類の提出
自分に合った奨学金を見つけたら、公式サイトや募集要項を確認し、必要な書類(申請書、成績証明書、語学スコア、推薦状、留学計画書など)を準備しましょう。
多くの奨学金では、書類審査のあとに面接やプレゼンテーションが課されることが一般的です。合格後は、留学先の入学許可証の申請やビザ申請書類の提出が必要となります。
奨学金の募集は、早いと1年前から募集要項が公開されるケースも少なくありません。締め切りを過ぎると応募できなくなるため、こまめに情報をチェックしながら、余裕を持って準備を進めましょう。
フィリピン留学の費用を節約する方法
フィリピン留学の費用は欧米に比べて抑えやすいものの、学費や滞在費、生活費などを合計すると負担は小さくありません。しかし、寮や学校、エージェント選びを工夫すれば、奨学金以外の方法でも費用を抑えられます。
複数人数の大部屋寮を選ぶ
少しでも費用を抑えたい方は、複数人数で1部屋をシェアする大部屋寮を選びましょう。
大部屋寮は個室に比べて滞在費が安く、特に長期留学の場合は、大幅に費用負担を減らせます。また、複数のルームメイトとの生活は、現地の文化や英語に触れる機会も増え、語学力向上や異文化理解にもつながるでしょう。
大部屋寮の人数は学校によって異なりますが、3〜6人で1部屋をシェアすることが基本です。プライバシーは個室よりも制限されますが、コミュニケーション力や協調性を養う良い機会になるでしょう。
食事付きの学校を選ぶ
食事付きの学校を選ぶことで、外食や自炊にかかる食費を大幅に抑えられます。滞在先が学生寮の場合は、朝昼晩の3食が提供されることが一般的です。
栄養バランスの取れた食事が毎日用意されているため、健康管理しやすくなります。また、食事の準備や買い出しの手間が省け、学業や現地での活動により多くの時間を割けるようになるでしょう。
慣れない海外生活や忙しい学生にとっては、安心して学びに集中できる環境を整える意味でも、食事付の学校がおすすめです。
無料エージェントを利用する
フィリピン留学の初期費用や手続きにかかるコストを抑えるなら、無料エージェントを利用しましょう。
無料エージェントは、語学学校や現地滞在先の紹介、ビザ申請サポート、航空券の手配、現地到着後の生活オリエンテーションなどを、手数料なしで提供しています。無料で提供できる理由は、エージェントが語学学校から紹介料を受け取る仕組みであり、利用者は追加費用を負担する必要がないためです。
現地でのトラブル時にも日本語で相談できるサポート体制が整っている場合が多く、初めての海外生活でも安心感があります。エージェント独自の割引キャンペーンや特典などもあるので、積極的に活用しましょう。
LALALAも無料エージェントのひとつです。エージェント選びに悩んだら、ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ
フィリピン留学は、欧米に比べて費用を抑えやすく、英語力向上やグローバルな経験を積む絶好のチャンスです。しかし、学費や滞在費、生活費などの負担は決して軽くありません。奨学金制度を上手に活用することで、経済的負担を最小限に抑えた留学が可能です。
奨学金を申請する際は、給付型・貸与型の違いや、各団体の特徴、申請方法をしっかり理解し、自分に合った制度を選ぶことが成功につながります。奨学金だけでなく、寮タイプや学校選びを工夫したり、無料エージェントを利用したりするなどして、充実した留学生活を実現しましょう。