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フィリピン留学のメリット・デメリットを調査!他国との比較も必見
2025.07.15記事

「フィリピン留学って費用は安いって聞くけど、本当に効果があるのかな?」そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
セブ島をはじめとするフィリピンは、手頃な費用で質の高い英語教育を受けられるメリットから、人気の留学先として注目を集めています。その一方で、ビザ延長費用や衛生環境などの気になる点もあるでしょう。
本記事では、フィリピン留学の費用、授業・学習環境、生活環境におけるメリット・デメリットを解説します。フィリピン留学の効果に不安を感じている方は、必見です。
【費用】フィリピン留学のメリット・デメリット
費用面は、留学先を選ぶ上で非常に重要な要素です。留学期間全体の予算を左右するだけでなく、留学生活の質にも大きく影響します。フィリピン留学における費用面のメリットとデメリットを、詳しく見ていきましょう。
メリット:学費・物価が安い
フィリピン留学の最大の魅力の一つは、学費と物価の安さです。例えばオーストラリア、カナダ、アメリカ、ニュージーランドなどの留学先と比較して、語学学校の授業料が格段に抑えられます。
以下の表は、3ヶ月間の留学における学費の目安を比較したものです。
留学先 | 3ヶ月の学費目安 |
フィリピン | 約50万円~120万円 |
オーストラリア | 約90万円~150万円 |
カナダ | 約100万円~160万円 |
アメリカ | 約120万円~280万円 |
ニュージーランド | 約80万円~120万円 |
上記のように、フィリピン留学の学費は他の留学先と比較して半分ほどの価格程度。これは、人件費や運営費など、学費に影響するコストが相対的に低いためです。
また、フィリピンは生活費も安く、食費や交通費、日用品などを低く抑えることができます。
項目 | 金額の目安(日本円) |
ミネラルウォーター(1.5L) | 80円~150円(32ペソ~60ペソ) |
ファーストフード(セット) | 300円~600円(120ペソ~240ペソ) |
タクシー(初乗り) | 80円~150円(32ペソ~60ペソ) |
ジプニー(1回) | 15円~40円(6ペソ~16ペソ) |
ローカル食堂での外食(1食あたり) | 150円~400円(60ペソ~160ペソ) |
食事はローカル食道を利用すれば非常にリーズナブルです。また、手頃な価格でタクシーを利用できます。特に、現地の交通手段であるジプニーであれば、生活費を大幅に節約できるでしょう。
学費や物価が安い分、長期間の留学を選択しやすくなるので、実用的なレベルまで英語力を向上させたい方にとっては大きなメリットと言えます。
メリット:食費・寮費がパッケージになっていることが多い
フィリピンの多くの語学学校では、学費に寮費と食費(3食または2食)が含まれていることが一般的です。そのため、留学費用を安く抑えられるのはもちろん、留学前に費用の全体像を把握しやすくなります。
現地での住居探しや食料の調達といった煩雑なやり取りが必要なくなるので、経済的な心配なく語学学習に取り組めるでしょう。海外生活が初めての方にとっては、生活面での心配が軽減される大きなメリットと言えます。
デメリット:SSPやビザ延長などに費用がかかる
学費や生活費が比較的安いフィリピン留学ですが、SSP(特別就学許可証)の取得費用や、30日を超える滞在に必要なビザ延長費用が発生する点はデメリットと言えるでしょう。
また、SSPや滞在ビザの他にも、以下のさまざまな証明書を取得する必要があります。
証明書の種類 | 内容 | 費用の目安 |
SSP(就学許可証) | 語学学校などの教育機関に就学する外国人に対して発行される許可証 | 約15,000円 |
SSP E-Card(外国人登録証) | SSPを取得した留学生に発行されるIDカード | 約10,000円 |
滞在ビザ | 30日を超えてフィリピンに滞在する場合、都度延長が必要 | 約10,000円〜(期間によって費用が変動) |
ACR I-Card(外国人登録証) | 59日を超えてフィリピンに滞在する外国人に義務付けられている外国人登録証 | 約10,000円 |
ECC(出国証明書) | フィリピンに59日以上滞在した外国人が出国する際に必要となる証明書 | 約5,000円 |
CRTV(一時滞在居住書) | フィリピンに6ヶ月以上滞在する外国人に必要な証明書 | 約4,000円 |
SSPは、フィリピンで就学する外国人留学生が必ず取得しなければならない許可証です。学校を通じて申請することが一般的。SSPとは別にSSP E-CardというIDカードも発行されますが、発行費用として1万円ほどかかります。
また、留学期間が長くなるほどビザ延長の手続きが必要となり、その都度費用が発生。例えば、2ヶ月以上の留学では1回のビザ延長が必要となり、さらに長期になる場合は複数回の延長手続きと費用が発生するので、その分高額になります。
各種証明書の取得について、一部の学校では、手続きや取得にかかる費用を学費に含めている場合も。事前に確認しておくと良いでしょう。
【授業・学習環境】フィリピン留学のメリット・デメリット
英語力を効率的に向上させるためには、授業内容や学習環境が非常に重要です。フィリピン留学の授業・学習環境におけるメリットとデメリットを理解し、ご自身が求める学習環境に合うのか参考にしてください。
メリット:マンツーマン授業がメイン
フィリピン留学の最大のメリットと言えるのが、マンツーマン授業がメインであることです。
欧米の語学学校ではグループレッスンが主流ですが、フィリピンでは大半の学校でマンツーマン授業に力を入れています。一人ひとりのレベルや学習ペース、弱点に合わせたきめ細やかな指導を受けられるでしょう。また、授業の内容を理解できているか確認しながら進めてくれるので、疑問点をすぐに解消し、効率的に英語を学習できます。
特に、スピーキング力とリスニング力の向上においては、講師と集中的に会話をすることで実践的なコミュニケーション能力が養われ、より効率的な成長が期待できるでしょう。
メリット:本気度の高い留学生が多い
フィリピン留学には、「英語力を高めたい」という、本気度の高い留学生が多い傾向があります。大きな理由としては、前述したマンツーマン形式の授業や寮生活など、集中して英語を学べる環境が揃っているため、英語の習得意欲が高い学生が集まりやすいことが挙げられるでしょう。
また、欧米圏への留学と比較して費用が抑えられ、3ヶ月以上の長期滞在で実践的な英語の習得を目指す人も多いようです。
デメリット:アメリカ英語ではなくアジア英語寄り
フィリピンの英語はアメリカ英語をベースとしているものの、アジア独特の訛りがあることを認識しておかなければなりません。フィリピンの公用語は英語なので、多くの人が日常的に英語を使用しているものの、母語であるタガログ語の影響により独自のイントネーションで発音する言葉もあります。
留学の目的がネイティブに近いアメリカ英語の発音を習得することである場合、アジア英語に近い点はデメリットと感じられるかもしれません。
ただし、発音矯正に力を入れている学校や、ネイティブ講師が在籍している学校を選ぶことで、ある程度カバーすることも可能です。ネイティブな英語の習得を希望する方は、語学学校を探す際に、カリキュラムや講師の国籍などを確認しましょう。
【生活環境】フィリピン留学のメリット・デメリット
留学生活を快適に送るためには、現地の生活環境も重要な要素です。サポート環境や、現地での交流、インターネット環境など、フィリピン留学の生活環境におけるメリットとデメリットを解説します。
メリット:日本人スタッフによるサポートがある学校が多い
フィリピンの語学学校には日本人スタッフが常駐している場合が多く、初めての海外生活で言葉の壁や文化の違いに不安を感じる留学生にとっては、心強いサポート体制と言えます。
学習面での相談はもちろん、生活面での悩みを日本語で気軽に相談できる環境があることは、大きな安心感に繋がるでしょう。例えば、体調を崩した際の病院の紹介や付き添い、ビザや保険に関する手続きのサポート、緊急時の対応など、様々な面でサポートを受けられます。
また、現地の生活情報や安全に関するアドバイスも日本語で得られるため、安心して留学生活を送ることができるでしょう。
メリット:異文化交流ができる
フィリピンには、日本からだけでなく、アジアを中心とした様々な国から留学生が集まります。
異なる文化を持つ学生たちとの交流は、語学学習のモチベーションを高めるだけでなく、国際的な視野を広げる貴重な経験となるはずです。日本の文化を外国人留学生に紹介したり、他国の文化や習慣を学んだりすることで、相互理解が深まります。
また、学校の中だけでなく、寮生活を通して様々な文化に触れることで、良い人間関係を育めるでしょう。週末には他の留学生と一緒に観光へ出かけたり、現地のイベントに参加したりすることで、語学力上達にも繋がります。
英語の習得だけでなく、グローバルな感覚を養いたい、あるいは異文化理解を深めたい学生にとって、フィリピンは非常に魅力的な留学先と言えるのではないでしょうか。
デメリット:インターネット環境・衛生環境が整っていない
フィリピンのインターネット環境は、日本と比較すると不安定なため、速度が遅かったり、接続が途切れたりすることがあります。
特に、地方の学校や滞在先では、その傾向が顕著です。例えば、大半の語学学校ではWi-Fiが完備されていますが、一度に多くの留学生が接続してしまうと、速度が低下して利用しづらくなることがあります。オンラインでの学習や家族・友人との連絡、情報収集などに支障が出る可能性がある点は、やや不便さを感じるかもしれません。
インターネット環境が気になる方は、個人でSIMカードを購入する、Wi-Fiを契約するなども検討してください。
衛生環境においても、日本ほど整備はされていません。特に水道水は飲用に不向きなので、都度ミネラルウォーターを購入する必要があります。レストランや公共のトイレなども、日本のような清潔さは期待できません。
衛生環境が気になる方は、事前に滞在先の衛生状況について情報を集めておくことが大切です。また、除菌グッズなどを日本から持参することをおすすめします。
デメリット:外出や自由時間に制限がある学校もある
スパルタ式のカリキュラムを採用している語学学校などでは、平日の外出が禁止されていたり、自由時間に制限が設けられていたりする場合があります。規則が厳しい学校は、集中的に英語力を向上させたい方には向いているかもしれませんが、ある程度の自由な時間を確保したい方にはデメリットとなるかもしれません。
英語学習のスケジュールや外出制限などのルールは、学校によって大きく異なります。学校を選ぶ際にはカリキュラムだけでなく、規則や生活ルールについても事前に確認しておくことが重要です。
フィリピン留学に効果はある?
フィリピン留学で実際にどれくらいの英語力が身につくのかは、留学期間や個人の学習への取り組み方によって異なります。
以下では、留学期間別の学習効果の目安を紹介。ただし、あくまで目安なので、個人の努力次第でさらに大きな効果を得ることも可能です。
3ヶ月留学の効果
3ヶ月間のフィリピン留学では、日常会話がスムーズにできるようになることが期待できます。基本的な文法と語彙が身につき、自己紹介や簡単な質問、買い物など日常的な場面で自信を持って英語でコミュニケーションを取れるようになるでしょう。
リスニング力も向上し、相手の言うことをある程度理解できるようになります。毎日予習復習を徹底し、学校外でも積極的に英語を使う機会を作ることで、さらに効率的な英語力向上が見込めるでしょう。
ただし、複雑な話題や専門的な内容の理解はまだ難しいかもしれません。最初の3ヶ月は、英語学習の土台を築く期間と捉えましょう。
6ヶ月留学の効果
6ヶ月間のフィリピン留学では、ビジネスシーンでの基本的なコミュニケーション能力の習得が期待できます。
日常会話はより円滑になり、複雑な話題にもある程度対応できるようになるでしょう。また、英語で自分の意見や考えを表現できるようになり、ディスカッションにも積極的に参加しやすくなります。ビジネス英語の基礎を学ぶことで、簡単なビジネスメールの作成や会議での基本的な発言も可能になるでしょう。
1年留学の効果
1年間の留学を終える頃には、海外就労も目指せるレベルの英語力の習得が可能です。
具体的には、流暢な会話力はもちろん、複雑なビジネス交渉やプレゼンテーション、専門分野に関する議論も英語でこなせるようになるレベルを指します。また、ネイティブスピーカーともスムーズにコミュニケーションがとれるようになるので、言葉だけでなく文化的な背景を理解した上で、適切な表現を使えるようになるでしょう。
試験のスコアで例えると、TOEICであれば700点以上、IELTSの場合は5.0から6.5以上を目指すことも十分に可能です。
他国への語学留学との比較
フィリピン留学を検討する上で、メリットやデメリットだけで判断するのではなく、フィリピン以外の留学先と比較することはとても重要です。
ここでは、人気の留学先であるオーストラリア、カナダ、アメリカ、ニュージーランドの4か国を例に、それぞれの特徴とフィリピン留学との違いを解説します。
オーストラリア留学
オーストラリア留学は、豊かな自然や温暖な気候の中で英語を学ぶことができることから、人気の留学先です。
フィリピン留学とは異なり、授業はグループレッスンが中心なので、多様な国籍の学生と交流できる機会が多いでしょう。一方で、英語漬けの環境ではないため、マンツーマンで集中的に英語を学びたいという方にはやや物足りないかもしれません。
また、ネイティブな英語を学べる環境ですが、費用はフィリピン留学よりも高めになる傾向にあります。ただし、学生ビザでもアルバイトができるので、経済的な負担は軽減できるでしょう。多文化社会で、様々なバックグラウンドを持つ人々と交流できる点も魅力です。
カナダ留学
カナダ留学は、治安が良く、多文化主義が根付いている点が魅力の留学先です。
フレンドリーな国民性なので、安心して留学生活を送ることができます。オーストラリア同様に、留学費用はフィリピン留学の2倍ほど高くなりますが、費用を安く抑えるよりも、ネイティブな環境に身を置いて勉強したい方にとっては理想的な留学先と言えるでしょう。
その他、カナダやアメリカの大学への進学や、就職を目指して選ぶ方も多い傾向にあります。
アメリカ留学
アメリカ留学は、本場のネイティブアメリカン英語を学びたい方に人気の留学先です。フィリピン留学よりも、日本人留学生の割合が少ないので、日頃から多様な文化や価値観に触れ、グローバルな視野を広げることができます。
大都市から郊外までたくさんの語学学校があり、自分の希望する環境により近い学校を選択しやすいでしょう。大学附属の語学学校なども充実しており、アカデミックな英語を学びたい方にも適しています。
費用はカナダやオーストラリアよりもさらに高額になる傾向にありますが、その分質の高い教育と多様な経験を得られるでしょう。国土が広いので、地域によって気候や文化が大きく異なる点も特徴です。
ニュージーランド留学
ニュージーランド留学は、美しい自然の中で落ち着いて英語を学びたい方におすすめの留学先です。
授業はグループレッスンが基本で、選ぶ学校によっては午前・午後のどちらかだけ授業を受けて、あとは自由時間となることもあります。フィリピン留学のような、寮の門限や自由時間の厳格な制限は一般的にありません。現地での生活も楽しみながら、留学生活を送りたい方に向いています。
費用はフィリピン留学よりも高いですが、オーストラリア、カナダ、アメリカよりも低い傾向にあります。ニュージーランド留学で習得する英語は、イギリス英語に近い発音です。
まとめ
この記事では、フィリピン留学の費用、学習環境、生活環境におけるメリット・デメリットを詳しく解説しました。フィリピン留学は、費用を抑えつつ集中的に英語を学びたい方におすすめです。ただし、ビザ関連費用がかかることや、外出や自由時間に制限がある点も、理解しておかなければなりません。
学習面においては、英語の訛りはあるものの、マンツーマン授業で集中的に学べる点を考えると、効率的に英語力を伸ばしたい方には向いている留学先です。自身の目的や重視する点と照らし合わせ、他の留学先と比較検討してみましょう。