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【2025年】フィリピンの入国書類一覧|eTravelからトラブル対策まで
2025.10.30記事
2025年現在、フィリピン入国時には入国書類の提出と合わせて「eTravel(電子入国フォーム)」の登録が義務づけられています。コロナ禍以降、入国手続きはデジタル化が進み、渡航前にオンラインで必要情報を提出するのが一般的です。
本記事では、入国書類の種類や審査の流れ、そして英語での質問対応までを分かりやすく解説します。初めてのフィリピン旅行や留学でも安心できるよう、最新情報を確認しましょう。
フィリピンの入国審査

フィリピン入国時には、パスポートや航空券のほかに、eTravel登録情報の提示が求められます。観光、留学、ビジネスなど目的を問わず、入国審査官による簡単な質問を受けるのが一般的です。ここでは、入国時の条件や、実際に聞かれやすい質問例を紹介します。
入国条件
フィリピンに入国するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず、パスポートの残存有効期間が滞在日数+6ヶ月以上であることが必須。また、帰国または第三国への航空券を所持していなければなりません。観光目的であれば、30日以内の滞在はビザ不要(日本国籍の場合)です。滞在を延長する場合は、現地の入国管理局で手続きを行うことで最大36ヶ月まで延長できます。
2025年現在、ワクチン接種証明書や陰性証明書の提出は不要ですが、健康状態申告を目的とした「eTravel」登録はすべての旅行者を対象に義務化されています。オンラインでの事前登録を済ませておくと、空港到着時の手続きがスムーズになるでしょう。
英語で聞かれる質問例
入国審査では、英語での簡単な質問を受けることがあります。慌てずに、落ち着いて答えましょう。以下はよく聞かれる質問と、その答え方の例です。
| 質問 | 回答例 |
|---|---|
| What is the purpose of your visit?(訪問の目的は?) | I’m here for sightseeing.(観光です。) |
| How long will you stay in the Philippines?(滞在期間はどのくらいですか?) | I’ll stay for two weeks.(2週間滞在します。) |
| Where will you stay?(滞在先はどこですか?) | I’ll stay at a hotel in Cebu.(セブのホテルに泊まります。) |
| Do you have a return ticket?(帰国便のチケットはありますか?) | Yes, I have a return flight on March 15.(はい、3月15日の帰国便があります。) |
| Have you been to the Philippines before?(フィリピンに来たことはありますか?) | No, this is my first time.(いいえ、初めてです。) |
審査官とのやり取りは短くシンプル。焦らず笑顔で対応すれば問題ありません。書類が揃っていれば、数分で入国審査を通過できます。
フィリピンへの入国に必要な書類一覧

フィリピンへ入国する際には、いくつかの書類を事前に準備しておく必要があります。主に「パスポート」「航空券」「eTravel(電子入国登録)のQRコード」の3つが必須です。
| 必要書類 | 内容 |
|---|---|
| パスポート | 有効期間(通常滞在日数+6ヶ月以上)と空欄ページの確認が必要 |
| 航空券 | 帰国または第三国行きの往復・継続便の航空券を提示できること |
| eTravelのQRコード | 入国前にオンラインで登録し、発行されるQRコードを提示 |
これらを揃えておくことで、空港での手続きがスムーズになり、現地到着後のトラブルを防げます。
パスポート
前述のとおり、フィリピン入国には有効期限が滞在日数+6ヶ月以上残っているパスポートが必要です。
入国審査ではパスポートの有効期間と空きページ数を確認されるため、1〜2ページ以上の余白を確保しておきましょう。また、航空券に記載された氏名とパスポート情報が一致しているかも要確認です。誤りがあるとチェックインできない場合があります。
海外旅行保険やeTravel登録などでもパスポート番号を入力するため、コピーを持参しておくと安心でしょう。出発直前に破損や汚れがないかを確認することも大切なポイントです。
航空券
フィリピンに入国する際は、帰国または第三国行きの航空券を持っていることが条件とされています。観光目的でビザ不要の30日以内滞在を予定している場合も、出国の意思を示すための往復航空券が必要です。チェックイン時に提示を求められることも多く、片道航空券だけでは入国を拒否されるケースもあるため注意しましょう。
航空券情報は、eTravel登録にも使用します。出発前に日付、便名、到着地などの入力内容が正しいかを確認しておくと安心です。変更がある場合は、最新の予約情報に更新しておきましょう。
eTravelのQRコード
フィリピンでは、入国時にeTravel(電子入国フォーム)の登録が義務付けられています。
渡航の72時間前(3日前)から登録可能で、登録完了後に発行されるQRコードを空港で提示します。スマートフォンに保存するか、印刷して持参すると便利です。登録内容には氏名、生年月日、パスポート番号、フライト情報や滞在先住所などが含まれます。
登録自体は無料ですが、偽サイトに注意が必要です。航空会社のチェックイン時にも提示を求められることがあるため、出発前日までに余裕を持って登録を完了させておきましょう。
eTravelの登録方法

フィリピンへの入国には、eTravel(電子入国登録システム)の事前登録が必要です。専用ウェブサイトで手続きを済ませ、QRコードを取得しておくことで、空港での入国審査がスムーズに進みます。以下に、登録の手順を段階的に整理しました。
アカウント作成
まずはeTravelの公式サイトにアクセスし、新規アカウントを作成します。氏名、生年月日、国籍、パスポート番号などの基本情報を入力し、メールアドレスを登録して認証完了してください。公式以外の有料サイトは詐欺のおそれもあるため注意が必要です。
渡航申請情報の入力
アカウント登録が完了し、渡航72時間前になったら、渡航申請画面で出発国・目的地・到着便の日付など必要事項を入力しましょう。航空会社名や便名は間違えやすいので、合っているか入力後に必ず確認します。申請情報は入国審査時の参照データにもなるため、誤りのないよう慎重に入力しましょう。
QRコードの取得と保存
申請を完了すると、登録したメールアドレスにQRコードが送信されます(画面上で即時表示される場合もあり)。スマートフォンにスクリーンショット保存、あるいは印刷をしておくと、ネット回線の不安時にも安心です。空港チェックイン時および入国時に提示が求められるため、出発直前まで手元に用意しておきましょう。
入国カード・税関申告書の書き方

フィリピンへの入国時、従来の紙ベース入国カードや税関申告書は、eTravel登録と併用、あるいは段階的に廃止・統合されてきています。最新の制度ではeTravelのQRコード提示が主流ですが、一部空港便では紙の申請書を求められる場合もあるため、備えておくと安心です。
入力項目には、訪問目的、滞在先、所持品・通貨の申告などがあります。記入時はパスポートの綴り、便名、滞在先住所と一致させ、読みやすい英語で記載しましょう。
税関申告では、現金や高額品、持ち込み禁止物がある場合は“YES/NO”で明確に回答を。記入に誤りがあると係官の質問を受けやすく、時間を要するため、事前に用意しておくことをおすすめします。
渡航前の準備から入国までの流れ

初めてフィリピンへ旅行や留学で訪れる際は、出発前の手続きや入国審査の流れを把握しておくと安心です。必要書類の準備から入国後の税関手続きまで一連の流れを理解しておけば、空港で慌てることもありません。
ここでは、出発前から現地到着後までの基本的なステップを順を追って解説します。
必要書類の確認
渡航の前に、まずはパスポート、航空券、eTravelのQRコードの3点を必ず確認しましょう。パスポートは有効期限、航空券は往復または第三国行きの便を確保できているかを、必ず確認してください。フライト情報とパスポート情報が一致しているかも合わせてチェックします。
海外旅行保険の加入証明書や滞在先の住所メモも用意しておくと、入国審査時にスムーズです。忘れがちなのが、QRコードのスクリーンショット保存。通信環境が不安定な空港では紙の控えも用意しておくと安心でしょう。
eTravelの登録
フィリピン到着の72時間前になったら、オンラインでeTravelを登録します。詳しい登録方法は「eTravelの登録方法」を参考にしてください。
登録完了後に発行されるQRコードは、入国時と航空会社のチェックイン時に提示が求められます。偽サイトが存在するため、検索経由ではなく公式URLを直接入力してアクセスしましょう。出発の前日に登録を済ませておくと、空港での手続きがよりスムーズになります。
出国
出発当日は、空港にフライト出発の2〜3時間前には到着することが理想です。チェックインカウンターでパスポート、航空券、eTravelのQRコードを提示し、搭乗券を受け取ります。
預け荷物の重さや液体物の持ち込み制限もここで確認しましょう。保安検査と出国審査を終えたら、搭乗ゲートで待機。搭乗時にはパスポートと搭乗券の再提示が必要です。フィリピン行きのフライトは4〜5時間程度のため、機内では休息を取り、到着後に備えておくと良いでしょう。
入国審査
到着後は、案内に従って入国審査カウンターへ向かいます。
パスポートとeTravelのQRコードを提示し、審査官の質問に英語で答えましょう。質問内容は「滞在目的」「滞在期間」「宿泊先」など基本的なものが中心。正直に、簡潔に答えることがポイントです。
入国スタンプを受けたら、パスポートを確認し、滞在日数が正しく記載されているかをチェックしましょう。書類が整っていれば、数分で手続きは完了します。
荷物受け取り
入国審査を通過したら、荷物受取所へ進みます。自分のフライト便名が表示されたターンテーブルを確認し、荷物を受け取りましょう。スーツケースが見つからない場合は、近くの航空会社カウンターに申し出ます。
受け取り後は、税関エリアへ向かう前に自分の荷物で間違いないか必ず確認しましょう。盗難防止のため、手荷物タグをつけ、荷物は常に手元で管理しておくと安心です。
税関
最後に、税関で申告手続きを行います。基本的には、持ち込み禁止品や高額な物品がない場合は、申告なしのレーンを通過します。係官が質問する場合もありますが、落ち着いて正直に答えましょう。
現金が50,000ペソ(または相当額)を超える場合、申告が必要です。また、食品やアルコール、タバコなども数量制限があるため、事前に確認しておきましょう。税関を抜けて到着ロビーへ出れば、フィリピン滞在のスタートです。
フィリピン入国時のよくあるトラブル

フィリピンへの入国では、書類の不備やスマートフォンのトラブルなど、ちょっとしたミスで時間を取られてしまうケースがあります。特に電子登録「eTravel」は入国審査で必ず確認されるため、事前準備が重要です。ここでは、旅行者や留学生が実際に遭遇しやすいトラブルと、その対処法を紹介します。
eTravelの登録を忘れた
eTravelの登録を忘れたまま空港に到着しても、焦らず対応すれば問題ありません。多くの空港には無料Wi-Fiや登録サポート用の端末が設置されており、その場で登録できます。ただし、フライト到着便の混雑状況によっては時間がかかることもあるでしょう。
スマートフォンを利用して公式サイトからアクセスし、登録後に発行されるQRコードをその場で提示すれば入国できます。
入力にはパスポートと航空券情報が必要なため、すぐ取り出せるように準備しておきましょう。出発前に登録を済ませておくことがもっとも確実ですが、忘れた場合も落ち着いて手続きを行えば入国自体は問題ありません。
スマホが壊れた
eTravelのQRコードや滞在先情報をスマホに保存している場合、端末の故障や電池切れで表示できなくなることがあります。そのような事態に備えて、QRコードを紙に印刷しておくことがおすすめです。紙の控えがあれば、入国審査でスムーズに対応できます。
もし控えがない場合は、空港スタッフに事情を説明し、メールから再取得することも可能です。
また、モバイルバッテリーを携帯し、到着前に十分な充電を確保しておくことも大切。長時間フライトでは電池の消耗が早いため、出発前にQRコードのスクリーンショットを撮っておきましょう。
留学・長期滞在で入国する際の注意点

観光とは異なり、フィリピン留学や長期滞在の場合は入国審査での確認項目が増えます。審査官に滞在目的やビザの種類を聞かれた際に適切に答えられないと、入国拒否や滞在制限を受けることもあるでしょう。
ここでは、学生や長期滞在者が特に注意すべきポイントを解説します。
入国目的を説明できるようにしておく
入国審査では、「What is the purpose of your visit?(訪問の目的は?)」と質問されるのが一般的です。観光であれば「Sightseeing.」と答えれば問題ありませんが、留学の場合は「I’m going to study English at ○○ School.(○○学校で英語を勉強します)」と具体的に答えましょう。
ただし、観光ビザで入国しながら留学すると、目的の不一致とみなされ入国拒否のリスクがあります。必ず学校やエージェントの指示に従い、正しいビザの種類と説明を用意しておきましょう。審査時は、学校の入学許可証を提示できるよう手元に準備しておくと安心です。
入国期間とビザの要否を確認しておく
日本人は30日以内の滞在であればビザなしで入国可能ですが、30日を超える滞在には観光ビザの延長、または学生ビザなどの別途手続きが必要です。留学やインターンシップなど長期滞在を予定している場合は、学校や現地の入国管理局を通じてビザの延長申請を行います。
フィリピンでは、滞在期間の延長が柔軟に認められている一方、申請忘れによる超過滞在(オーバーステイ)には罰金が課せられます。入国時にもらうスタンプの日付を必ず確認し、余裕をもって更新手続きを進めましょう。
学校・エージェントからの案内を確認しておく
留学や長期滞在の場合、学校やエージェントから届く案内メールやガイドブックには、重要な情報が多数記載されています。入国時に必要な書類、空港での送迎手配、現地SIMカードの受け取り方法など、細かな指示を事前にチェックしておくことが大切です。
到着後にスタッフが空港で待機している場合もあるため、集合場所や連絡方法を確認しておくと安心でしょう。また、SIMカードや通信環境を早めに整えておくことで、eTravelや緊急連絡にもスムーズに対応できます。
案内内容を再確認することで、トラブルを未然に防げます。
まとめ
フィリピン入国では、eTravel登録や書類準備など、事前の手続きがスムーズな旅の鍵になります。忘れ物やスマホトラブルも、対策をしておけば大きな問題にはなりません。
また、留学や長期滞在ではビザや目的説明など、観光とは異なる注意点があります。現地のルールを理解し、学校やエージェントの案内に従えば安心して渡航できるはずです。しっかりと準備を整え、フィリピンでの新しい生活や旅を思いきり楽しみましょう。