フィリピン移住の現実|生活費・治安・医療から見えるメリットとデメリット

2025.09.29記事

近年、フィリピンへの移住が注目を集めています。温暖な気候や豊かな自然、美しいビーチに囲まれた生活は、多くの人にとって憧れですよね。

英語が通じやすく、日本からの距離も近いため、初めての海外移住先として選ばれるケースが増えています。

 

その一方で、治安や医療体制、日本ほど整っていないインフラなど、知っておくべき課題も存在します。この記事では、フィリピン移住のメリットやデメリット、生活費の目安、失敗しないためのポイントを解説します。

フィリピン移住が注目される理由

まずは、多くの人がなぜフィリピン移住に関心を持つのか、その理由を見ていきましょう。

温暖な気候とリゾート感

フィリピンは一年を通して温暖な気候が続く国です。

特に乾季である12月から5月は天候が安定しており、青空と爽やかな風のもとで快適に過ごせます。寒い冬が苦手な方にとっては、一年中あたたかな気候は大きな魅力でしょう。

 

また、セブ島やボラカイ島など、世界的に有名なリゾート地が点在しています。週末や休日には、美しいビーチでリゾート気分を味わいながらリフレッシュできるのもフィリピンならではの魅力です。

英語が通じやすい環境

フィリピンでは英語が公用語の一つとして広く使われており、学校教育でも英語を必修として学びます。街中や役所、病院など、さまざまな場面で英語が通じるため、言語の壁を感じにくい国です。

 

特に、移住を考えている方の中には「現地の言葉が話せないと大変そう」と不安に感じる人も多いですよね。フィリピンなら英語でのコミュニケーションが可能なので、語学力を磨きながら生活に馴染むことができます。

日本との距離の近さ

フィリピンは日本から飛行機でおよそ4〜5時間と、比較的近い場所にあります。気軽に一時帰国できる距離感なので、家族や友人と離れて暮らす不安も軽減されます。

 

また、日本との時差は1時間しかないため、連絡やリモートワークもしやすい環境です。ビジネス面でもタイムラグが少なく、コミュニケーションをスムーズに保てるのは大きなメリットです。

フィリピン移住のメリット

ここからは、フィリピンに移住することで得られる主なメリットを紹介します。費用面や人とのつながり、そしてビザ制度など、魅力的なポイントがたくさんあります。

物価と家賃の安さ

フィリピン移住でまず大きな魅力となるのが、生活費の安さです。日本に比べて物価が全体的に低く、特に家賃は大きく節約できます。

 

例えば、首都マニラやセブ市などの都市部でも、日本円で月5万円前後あれば、セキュリティ完備の快適なコンドミニアムに住むことができます。

さらに地方都市に目を向けると、3万円前後で広々とした物件を借りることも可能です。光熱費や交通費、外食費も比較的安いため、少ない予算でゆとりのある暮らしが実現しやすいのです。

フレンドリーな人々と文化

フィリピンの人々は明るく、フレンドリーな性格で知られています。街を歩いていると、笑顔で話しかけてくれることも多く、初めての海外生活でも孤独を感じにくいでしょう。

 

また、フィリピンには助け合いの文化が根付いています。困ったときに支え合う習慣があり、現地の人々と交流を深めるほど、安心して暮らせるようになります。

ビザ制度の柔軟さ

フィリピンは、他の国と比べてもビザ制度が柔軟で、長期滞在がしやすいという特徴があります。

一定の条件を満たせば「SRRVビザ(特別居住退職者ビザ)」「ASRV(アペコ特別永住権)」といった永住権ビザを取得することが可能です。

 

移住生活を計画的に進めるためには、ビザ制度をうまく活用することが鍵となります。

他の国と比べて永住権を取得しやすいことも、フィリピンが移住先として選ばれる大きな理由のひとつです。

フィリピン移住のデメリット

フィリピン移住にはメリットだけでなく、事前に理解しておきたいデメリットも存在します。

治安面での不安

フィリピンでは、地域によって治安に大きな差があります。

観光客や移住者が多い都市部ではスリや置き引きといった軽犯罪が発生しやすく、注意が必要です。特に夜間の一人歩きや、人通りの少ないエリアへの外出は避けたほうが安心です。

 

また、治安が安定していない地域もあり、特にミンダナオ島の一部では渡航が制限されている場所もあります。移住を検討する際は、事前に最新の治安情報を確認し、安全なエリアを選ぶことが重要です。

 

日常生活では、貴重品を持ち歩かない、現金は必要最低限にするなど、防犯意識を常に持つことが大切です。

医療体制の課題

フィリピンの医療水準は、日本と比べると十分とは言えません。

都市部には質の高い私立病院がありますが、診察費や入院費は高額になりやすいです。一方、公立病院は費用が安いものの、設備や医療スタッフが不足していることもあります。

 

日本のように全国どこでも一定レベルの医療が受けられるわけではないため、持病がある方や高齢者は特に注意が必要です。移住前に海外旅行保険や現地医療保険への加入を検討し、万が一に備えておくと安心です。

インフラ整備が日本ほど整っていない

フィリピンはインフラ整備がまだ発展途上で、日本ほど安定していません。

特に電力供給は不安定で、停電が発生することも珍しくありません。

また、インターネット回線もエリアによって速度や安定性に差があり、在宅ワークをする場合は事前に確認が必要です。

 

水道設備も地域によっては日本と同じ水準ではなく、水道水は飲料には適していません。

そのため、多くの家庭では飲料水を購入して利用しています。

 

生活の中で不便さを感じる場面もありますが、慣れていくうちに対策方法も分かるようになります。事前に現地のインフラ事情を把握しておくことで、ストレスを減らすことができるでしょう。

フィリピンでの生活費の目安

ここでは、実際にフィリピンで暮らす場合に必要となる生活費について解説します。家賃や食費などの主要な項目を具体的に見ていきましょう。

家賃の相場(都市部と地方の違い)

フィリピンでは、日本と比べて家賃が非常に安いことが大きな特徴です。特に、地方と都市部では大きな価格差があります。

 

マニラやセブなど主要都市では、セキュリティが整ったコンドミニアムでも月5万円前後から借りることが可能です。さらに、中心地から少し離れたエリアであれば、3万円台で広めの部屋を見つけられることもあります。

 

また、地方都市になると、2万円台で快適な物件を借りられる場合もあります。ただし、安い物件は設備面や立地条件が劣る可能性があるため、内見時には注意が必要です。

食費・交通費・光熱費

フィリピンは食費や交通費も日本に比べてかなり安く抑えられます。

 

外食中心の生活でも、1食あたり約400〜500円ほどで満足できる食事が可能です。自炊を取り入れれば、さらにコストを下げることができます。

 

交通費は、ジプニーやバイクタクシーなどの利用が1回約60円程度と非常に安価です。

タクシーを利用しても初乗りは約130円ほどで、日本のタクシーと比べると大幅に節約できます。

 

光熱費については、電気代がやや高めで、特にエアコンを長時間使うと請求額が大きくなる傾向があります。電気代は1カ月あたり約8,000〜17,000円程度が目安です。

 

全体的に、都市部でも日本の半分程度の生活費で暮らせるケースが多いでしょう。特に地方ではさらに低コストで、余裕を持った生活が可能です。

フィリピン移住で失敗しないためのポイント

フィリピン移住は魅力が多い一方で、日本とは異なる文化や習慣があります。ここでは、移住をスムーズに進め、失敗を防ぐための大切なポイントを4つ紹介します。

フィリピンの文化を理解する

まず大切なのは、フィリピンの文化を理解することです。

フィリピンでは「フィリピンタイム」と呼ばれるように、時間に対する感覚が日本とは異なり、約束の時間に多少遅れることは珍しくありません。

また、家族を非常に大切にする文化が根付いており、家族行事が優先される場面もあります。

 

こうした文化の違いを知らずにいると、最初はストレスを感じるかもしれません。しかし、相手を理解する気持ちを持つことで、余裕をもって対応できるようになります。

英語・タガログ語を学ぶ

フィリピンでは英語が広く使われていますが、現地語であるタガログ語やセブアノ語を少し覚えておくと、現地の人々との距離がぐっと縮まります。

「ありがとう」「おはよう」などの簡単な挨拶だけでも、相手に喜ばれ、打ち解けやすくなるでしょう。

 

また、英語力を高めておくことで、病院や役所などの手続きもスムーズになります。現地での生活をより快適にするために、渡航前から少しずつ言語学習を進めておくと安心です。

現地の人と積極的に繋がる

移住生活では、現地に友人や知り合いがいるかどうかが、安心感に大きく影響します。困ったときに相談できる人がいると、トラブルの際にも迅速に対応できます。

 

現地コミュニティへの参加や、ボランティア活動への参加など、人とつながるきっかけを積極的に作りましょう。また、日本人コミュニティと現地のコミュニティをバランスよく活用することで、情報収集もしやすくなります。

地域や土地の特徴を知る

フィリピンは地域ごとに文化や治安、暮らしやすさが大きく異なります。

たとえば、マニラは都市的で便利な一方、人が多く治安面で注意が必要です。

セブ島はリゾート感があり観光地として人気ですが、観光シーズンは物価が上がることもあります。

 

移住を決める前に、複数の地域を実際に訪れて雰囲気を確認することをおすすめします。

事前調査をしっかり行うことで、自分に合った移住先を見つけやすくなります。

まとめ

フィリピンは温暖な気候、美しい自然、そして物価の安さといった魅力にあふれています。

英語が通じ、日本から近い距離感にあるため、初めての海外移住先として選びやすい国です。

 

一方で、治安や医療体制、インフラ面など、日本とは異なる課題もあります。事前に情報を集め、現地の文化を理解し、信頼できる人間関係を築くことで、安心して暮らせるでしょう。

 

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