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フィリピンでスマホは使える?使い方・SIM・注意点などについて解説
2025.10.29記事
フィリピンへの留学や旅行を控えている方にとって、現地でスマホが使えるかどうかは大きな関心事ではないでしょうか。日本で使っているスマホがそのまま使えるのか、それとも現地で新しく購入する必要があるのか、通信費はどのくらいかかるのかなど、不安に感じる点は多いと思います。
本記事では、フィリピンのスマホ事情から具体的な使用方法、おすすめの通信手段、現地の通信キャリアの特徴、そして使用時の注意点まで、フィリピンでスマホを使うために必要な情報を網羅的に解説。この記事を読めば、通信環境に対する不安を解消し、安心して渡航準備を進められるでしょう。
フィリピンのスマホ事情

そもそもスマホは使える?
フィリピンでは、日本のスマホをそのまま使用可能です。
ただし、いくつかの条件を満たす必要があります。もっとも重要なのは、お使いのスマホが「SIMフリー」であるか、または「SIMロック解除」されているかという点です。
近年、日本で販売されているスマホの多くはSIMフリー対応となっていますが、キャリアで購入した古い機種の場合、SIMロックがかかっている可能性があります。その場合は、渡航前に各キャリアでSIMロック解除の手続きを行いましょう。この手続きは通常、オンラインで無料で行えます。
また、フィリピンで使用する通信方式(4G LTE)に対応しているかも確認しておくと安心です。iPhoneや主要なAndroidスマホであれば、ほぼ問題なく使用できます。
フィリピンのスマホ普及率
フィリピンは東南アジアのなかでも、特にスマホ普及率が高い国として知られています。2024年時点で、人口の約80%以上がスマホを保有しており、若年層ではその割合はさらに高まっています。
フィリピン人は平均して1日10時間以上インターネットを利用しており、世界でもオンライン時間が長い国のひとつです。SNSの利用率も非常に高く、Facebook、Instagram、TikTokなどが日常的に使われています。このため、街中には通信インフラが比較的整備されており、都市部では快適にスマホを使用できる環境が整っているのです。
ただし、地方や離島では通信環境が不安定な場所もあるため、滞在予定地域の通信状況は事前に確認しておくことをおすすめします。
LINEやSNSは使える?
フィリピンでは、LINEをはじめとする日本で使い慣れたSNSやメッセージアプリを問題なく使用できます。ただし、フィリピン国内ではLINEの利用者は少なく、現地の人々はFacebook MessengerやViberを主に使用しています。
また、日本との連絡手段としてLINEを使用する場合、データ通信またはWi-Fi環境が必要です。音声通話やビデオ通話も、通信環境が良好であればスムーズに利用できます。Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなども日本と同様に使用可能です。
しかし、フィリピンの通信速度は日本と比べると遅い場合があるため、動画の視聴や大容量ファイルの送受信には時間がかかるでしょう。重要なデータのやり取りは、Wi-Fi環境下で行うことをおすすめします。
フリーWi-Fiはある?
フィリピン、特にマニラやセブなどの都市部では、フリーWi-Fiスポットが比較的多く存在します。以下のような場所で、無料Wi-Fiを利用できます。
| 場所 | Wi-Fi環境 | 備考 |
|---|---|---|
| ショッピングモール | 良好 | 会員登録が必要な場合あり |
| カフェ・レストラン | 良好~普通 | スターバックスなどの大手チェーンは安定 |
| ホテル | 良好 | ほとんどのホテルで無料提供 |
| 空港 | 普通 | 混雑時は速度が遅い |
| 語学学校・大学 | 良好 | 学生用Wi-Fiが提供される |
| 公共施設 | 不安定 | 速度が遅く接続が切れやすい |
フリーWi-Fiを使用する際は、セキュリティ面での注意が必要です。パスワードやクレジットカード情報などの重要な情報は、フリーWi-Fi接続時には入力しないことをおすすめします。また、接続の安定性や速度は場所によって大きく異なるため、常にWi-Fiに頼る使い方は避け、モバイルデータ通信も併用できる環境を整えておくと安心です。
フィリピンでスマホを使う方法

フィリピンでスマホを使用する方法はいくつかあります。以下の表で、各方法の特徴を比較してみましょう。
| 方法 | 通信速度 | 料金 | 手軽さ |
|---|---|---|---|
| ① 現地のフリーWi-Fiを利用する | △ | ◎ | ◎ |
| ② ポケットWi-Fiをレンタル・購入する | ◯ | △ | ◯ |
| ③ 海外ローミングを利用する | ◎ | × | ◎ |
| ④ フィリピンでSIMカードを購入する | ◯ | ◎ | △ |
| ⑤ eSIMを利用する | ◯ | ◯ | ◎ |
① 現地のフリーWi-Fiを利用する
現地のカフェ、ショッピングモール、ホテルなどで提供されているフリーWi-Fiを利用する方法です。追加費用がかからず、もっとも経済的な選択肢と言えるでしょう。
メリット
フリーWi-Fiを利用する最大のメリットは、通信費が一切かからない点です。日本のスマホをそのまま持って行き、Wi-Fiスポットでのみ使用すれば、追加の手続きや費用はありません。また、特別な設定や契約も必要ないため、誰でも簡単に利用できます。短期間の旅行や、常時インターネット接続が必要ない方には最適な方法です。
デメリット
Wi-Fiスポットでしかインターネットに接続できないため、移動中や屋外では使用できません。緊急時の連絡や地図アプリの使用が制限され、不便を感じることもあるでしょう。
また、通信速度が不安定で、混雑時には非常に遅くなることがあります。セキュリティ面でのリスクもあり、個人情報の入力は避けるべきです。さらに、会員登録や電話番号認証が必要なWi-Fiスポットも多く、利用開始までに時間がかかる場合があります。
② ポケットWi-Fiをレンタル・購入する
日本でポケットWi-Fiをレンタルして持参するか、現地で購入する方法です。複数のデバイスを同時に接続できるため、スマホだけでなくタブレットやノートパソコンも使用したい方に適しています。
メリット
ポケットWi-Fiの大きなメリットは、どこでも安定したインターネット接続が可能な点です。フリーWi-Fiのように場所を選ばず、移動中でも使用できます。また、複数人や複数デバイスで同時につなげられるため、グループ旅行や仕事でパソコンも使用する方には非常に便利です。
日本でレンタルする場合は日本語でのサポートが受けられ、トラブル時も安心です。通信速度も比較的安定しており、ビデオ通話やストリーミングもスムーズに行えます。
デメリット
デメリットとしては、レンタル費用が比較的高額になる点が挙げられます。1日あたり1,000円前後かかるため、長期滞在の場合は費用がかさみます。また、充電が切れると使用できなくなる点も注意しなければならず、常に充電状態を気にする必要があります。
さらに、ポケットWi-Fi本体を持ち歩く必要があるため、荷物が増えます。返却の手間や紛失・破損時の弁償リスクもあります。現地で購入する場合は初期費用が高く、短期滞在には不向きです。
③ 海外ローミングを利用する
日本の携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)が提供する、海外ローミングサービスを利用する方法です。現在使用している電話番号を、そのまま海外で使用できます。
メリット
海外ローミングの最大のメリットは、手軽さです。事前の準備や設定がほとんど不要で、渡航先で自動的に現地の通信網に接続されます。SIMカードの購入や入れ替えも不要なため、初めての海外渡航でも安心して使用できるでしょう。
また、日本の電話番号がそのまま使え、SMSの受信や二段階認証なども問題なく行えます。通信品質も一般的に高く、安定したインターネット接続が期待できるでしょう。緊急時でも日本語でキャリアのサポートを受けられる点も安心です。
デメリット
最大のデメリットは、料金が非常に高額になる可能性がある点です。データ通信量に応じて料金が加算されるため、使いすぎると数万円の請求が来ることもあります。各キャリアが提供する定額プランを利用しても、1日あたり2,000円~3,000円程度かかるため、長期滞在には向きません。
また、プランによっては使用できるデータ量に上限があり、超過すると速度制限がかかります。コストパフォーマンスが悪いため、短期間の緊急利用以外にはおすすめできません。
④ フィリピンでSIMカードを購入する
フィリピン到着後、現地の通信キャリアが販売するプリペイドSIMカードを購入して使用する方法です。コストパフォーマンスが良く、中長期滞在者にもっともおすすめの方法です。
メリット
現地SIMカードの最大のメリットは、料金の安さです。7日間で300ペソ(約900円)程度から利用でき、長期滞在でも通信費を大幅に抑えられるでしょう。データ容量も豊富なプランが用意されており、動画視聴やビデオ通話も気兼ねなく使用できます。
また、フィリピン国内での通話やSMSも安価に利用できるため、現地の友人や学校との連絡にも便利です。空港や街中のコンビニで簡単に購入でき、必要に応じてリチャージ(チャージ)できます。
デメリット
デメリットとしては、SIMカードの入れ替えや設定に多少の手間がかかる点が挙げられます。スマホの設定に不慣れな方は、最初に戸惑うかもしれません。また、SIMカードを入れ替えると、日本の電話番号が使用できなくなるため、SMSによる二段階認証などが受け取れなくなります。
さらに、購入時に多少の英語でのコミュニケーションが必要になる場合があります。SIMフリー端末でなければ使用できないため、事前にSIMロック解除が必要です。
⑤ eSIMを利用する
物理的なSIMカードを使用せず、スマホ内蔵のeSIM機能を利用してデータ通信を行う方法です。最新のiPhoneやAndroidスマホの多くがeSIMに対応しています。
メリット
eSIMの大きなメリットは、オンラインで購入・設定が完結する手軽さです。渡航前に日本で購入しておけば、現地到着後すぐに使用できます。物理的なSIMカードの入れ替えが不要なため、紛失のリスクもありません。
また、日本のSIMカードと併用が可能で、日本の電話番号も維持したまま現地のデータ通信が使用できます。これにより、SMSによる二段階認証なども問題なく受け取れます。価格も現地SIMと同程度か、やや高い程度で済むでしょう。
デメリット
デメリットとしては、eSIM対応端末でなければ使用できない点が挙げられます。古いスマホでは対応していない場合が多いため、事前に確認が必要です。また、eSIMプロバイダーによって通信品質や価格が異なるため、選択に迷うことがあります。
設定にはQRコードの読み取りやプロファイルのダウンロードが必要で、最初の設定に若干の技術的知識が求められます。トラブル時のサポートも、提供会社によっては十分でない場合があるでしょう。
【期間別】おすすめのスマホの使い方

旅行など「1ヶ月以内」の場合
短期旅行の場合は、現地のフリーWi-Fiを利用するか、日本でポケットWi-Fiをレンタルして持参することがおすすめです。
常時インターネット接続が必要でない方はフリーWi-Fiのみで十分ですが、移動中も地図アプリやメッセージアプリを使いたい方はポケットWi-Fiをレンタルすると安心でしょう。また、eSIMを利用する方法も手軽でおすすめです。
日本でやっておくこと
まず、スマホがSIMフリーであることを確認してください。キャリアで購入した端末の場合は、各キャリアのウェブサイトまたは店舗でSIMロック解除の手続きを行います。この手続きは通常無料で、オンラインで完結することがほとんどです。
次に、Google MapやGoogle翻訳など、オフラインでも使用できるアプリをダウンロードし、必要な地図データを事前にダウンロードしておきましょう。これにより、インターネット接続がない状況でも基本的なナビゲーションが可能になります。
ポケットWi-Fiをレンタルする場合は、出発の数日前までにレンタル会社のウェブサイトで予約を完了させます。料金プランやデータ容量を確認し、滞在期間と使用目的に合ったプランを選びましょう。海外旅行保険に加入している場合は、スマホの盗難・紛失が補償対象に含まれているか確認しておくと安心です。
現地に着いてからやること
フィリピンに到着したら、まず空港の無料Wi-Fiに接続して、家族や友人に到着の連絡を入れましょう。空港のWi-Fiは電話番号認証が必要な場合があるため、日本の電話番号が受信できる状態にしておく必要があります。
ポケットWi-Fiをレンタルしている場合は、電源を入れて接続設定を行います。通常、本体に記載されているSSIDとパスワードをスマホのWi-Fi設定画面で入力するだけで接続できるはずです。
ホテルに到着したら、フロントでWi-Fiのパスワードを確認し、接続設定を行いましょう。多くのホテルでは、ルームキーに記載されているルームナンバーと専用パスワードが必要になります。外出時は、ショッピングモールやカフェなどのフリーWi-Fiスポットを活用しましょう。Wi-Fi接続時には、必要な情報の確認や連絡を済ませておきます。
留学など「3ヶ月以内」の場合
中期滞在の場合は、現地でSIMカードを購入することがもっともおすすめです。コストパフォーマンスが良く、どこでもインターネット接続が可能になります。毎日の通学や外出時にも常に連絡が取れる状態を保てるため、語学学校の課題や現地の友人との連絡にも便利です。
日本でやっておくこと
まず、スマホのSIMロック解除を必ず行ってください。各キャリアのウェブサイトから手続きが可能で、通常は無料です。手続きには端末のIMEI番号が必要になるため、事前に確認しておきましょう。IMEI番号は、電話アプリで「*#06#」とダイヤルすると表示されます。
次に、SIMカードの取り出し方を確認しておきましょう。iPhoneの場合は本体側面の小さな穴にSIMピン(またはクリップ)を差し込むと、トレイが出てきます。Androidの場合は機種によって異なりますが、多くは本体側面にSIMトレイがあります。SIMピンは必ず持参してください。
現在使用している日本のSIMカードは帰国後も使用するため、紛失しないよう保管用のケースを用意しておくことをおすすめします。バックアップも忘れずに行いましょう。万が一スマホが故障したり紛失したりした場合に備えて、写真や連絡先などの重要なデータをクラウドにバックアップしておくと安心です。
現地に着いてからやること
空港に到着したら、到着ロビーにある通信キャリアのカウンターまたはコンビニエンスストアでSIMカードを購入しましょう。
購入時には、パスポートの提示が求められる場合があります。スタッフに「Tourist SIM」または「Prepaid SIM」と伝えれば、旅行者向けのプランを案内してもらえるでしょう。滞在期間を伝えて、適切なデータプランを選びます。
SIMカードを購入したら、スマホの電源を切って日本のSIMカードを取り出し、購入したフィリピンのSIMカードをスマホに挿入します。電源を入れると、自動的に現地の通信網に接続されるので、設定画面で「モバイルデータ通信」がオンになっているか確認しましょう。
データ残量は、各キャリアのアプリをダウンロードするか、特定の番号にSMSを送ることで確認できます。データが不足した場合は、コンビニや街中のロードスタンド(リチャージショップ)でロードカードを購入してチャージしましょう。
長期留学・移住など「3ヶ月以上」の場合
長期滞在の場合は、現地でSIMカードを購入したうえで、フリーWi-Fiを併用することがおすすめです。自宅や学校ではWi-Fiを使用し、外出時にはモバイルデータ通信を使用するなど、使用場所によって使い分けることで、通信費を抑えながら快適なインターネット環境を維持できます。
さらに快適な環境を求める方は、現地でポケットWi-Fiを購入するのも良いでしょう。
日本でやっておくこと
長期滞在の場合も、基本的な準備は中期滞在と同じです。スマホのSIMロック解除を必ず行い、SIMピンを持参しましょう。
加えて、日本の携帯電話契約については、一時休止サービスを利用するか、解約するかを判断します。電話番号を保持しておきたい場合は、一時休止サービスの利用がおすすめです。SMSによる二段階認証が必要なサービス(銀行やクレジットカードなど)については、認証方法を変更しておくか、日本のSIMカードを保管しておく必要があります。
日本で使用しているクラウドサービス(Google DriveやiCloud)の容量を確認し、必要に応じてアップグレードしておくと、現地でのデータ保存に便利です。
現地に着いてからやること
到着後の基本的な手順は中期滞在と同じですが、長期滞在の場合はより経済的なプランを選ぶことをおすすめします。SIMカードを購入する際は、長期プラン(90日間有効など)を選ぶと割安です。データ使用量が多い方は、月額プラン(Unli data planなど)を契約することも検討しましょう。
住居が決まったら、Wi-Fi環境を整えます。多くのアパートメントや学生寮ではWi-Fiが提供されていますが、速度が遅い場合は個別にインターネット契約を検討しましょう。外出時はデータ通信を抑えるために、よく利用する施設(学校、カフェ、ショッピングモールなど)のWi-Fiパスワードを確認しておきます。
定期的にデータ残量を確認し、不足する前にリチャージする習慣をつけると、突然インターネットが使えなくなる事態を避けられますよ。各キャリアのアプリをインストールしておくと、残量確認やリチャージが簡単に行えます。
SIMカードが買えるフィリピンの通信キャリア

フィリピンには主に3つの通信キャリアがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったキャリアを選びましょう。
Globe
Globeはフィリピン最大手の通信キャリアで、国内シェアの約半分を占めています。都市部を中心に広範囲で安定した通信サービスを提供しており、特にマニラやセブなどの主要都市では高品質な4G LTE接続が利用できます。空港、ショッピングモール、コンビニなど、至る場所でSIMカードを購入できるため、アクセスしやすさも魅力です。
観光客や留学生向けのプランが充実しており、短期から長期までさまざまなニーズに対応しています。Globe専用のアプリ「GlobeOne」をダウンロードすることで、データ残量の確認、プラン変更、リチャージなどをスマホ上で簡単に行えます。
メリット
Globeの最大のメリットは、通信エリアの広さと通信品質の安定性です。主要都市だけでなく、地方や観光地でも比較的安定した接続が期待できます。また、カスタマーサポートが充実しており、英語での問い合わせに対応しているため、トラブル時も安心です。
データプランの種類が豊富で、1日プランから30日プラン、無制限プランまで、使用状況に応じて柔軟に選択できます。さらに、FacebookやInstagramなどの特定アプリが使い放題になるプランもあり、SNSをよく使用する方にはお得です。リチャージ方法も多様で、コンビニ、ロードスタンド、オンラインなど、さまざまな方法で行えます。
デメリット
デメリットは、料金が後述するSmartと比べてやや高めである点。同じデータ容量でも、Smartより50~100円程度高いことがあります。また、混雑時(昼休みや夕方など)の通信速度の低下リスクも否めません。特に人口密集地域では、速度が遅くなることを覚悟しておく必要があります。
どんな人におすすめか
Globeは、通信品質と安定性を重視する方におすすめです。特に、マニラやセブなどの主要都市に滞在する方、地方への旅行も予定している方、ビデオ通話やオンライン授業など安定した接続が必要な方に適しています。
また、初めてフィリピンでSIMカードを購入する方にとっても、購入場所が多く、サポートが充実しているため安心して利用しやすいでしょう。多少料金が高くても、通信トラブルを避けたい方はGlobeがおすすめです。
Smart
SmartはGlobeと並ぶフィリピンの二大通信キャリアで、国内シェアの約40%を占めています。特に地方や郊外でのカバレッジに強みを持ち、都市部以外でも比較的安定した通信が可能です。料金プランがGlobeよりもやや安価に設定されており、コストパフォーマンスを重視する利用者に人気があります。
Smartも空港やショッピングモール、コンビニなど多くの場所でSIMカードを購入でき、専用アプリ「Smart App」の使用でデータ残量の確認やリチャージ、プラン変更などを簡単に行えます。
プリペイドプランの種類が豊富で、ギガサーフ(Giga Surf)シリーズと呼ばれる人気プランでは、手頃な価格で大容量データを利用できます。
メリット
Smartの最大のメリットは、料金の安さです。同じデータ容量でもGlobeより安価なプランが多く、特に大容量プランのコストパフォーマンスが優れています。
地方や郊外での通信エリアがGlobeより広いため、地方への旅行や、都市部以外に滞在する方には特におすすめです。また、プロモーションが頻繁に行われており、期間限定でデータ容量が増量されたり、割引が適用されたりすることがあります。お得に利用したい方は、こまめにプロモーション情報をチェックすると良いでしょう。
デメリット
デメリットとしては、都市部の混雑エリアでは通信速度がGlobeよりも遅くなることがある点です。特にマニラやセブの中心部では、ピーク時間帯に速度が大幅に低下することがあります。また、カスタマーサポートの対応がGlobeと比べてやや遅いという声も。
データ速度制限がかかるタイミングが早いという報告もあり、無制限プランでも一定量を超えると速度が制限される場合があります。
どんな人におすすめか
Smartは、通信費を抑えたい方、地方や郊外に滞在する予定がある方におすすめです。特に、セブ島やボホール島、パラワン島などのリゾート地に滞在する方、予算を重視する学生の方に適しています。
また、データ使用量が多く、大容量プランを安く利用したい方にもおすすめです。都市部の混雑時でも特に問題がなければ、コストパフォーマンスの高いSmartを選ぶと良いでしょう。
DITO
DITOは2021年にサービスを開始した、比較的新しい通信キャリアです。中国企業の技術支援を受けて設立され、GlobeとSmartの寡占状態に風穴を開ける第三の選択肢として注目されています。
最新の通信インフラを導入しているため、対応エリア内では非常に高速な通信が可能です。料金プランは業界最安値レベルで設定されており、大容量データを格安で利用できます。
メリット
DITOの最大のメリットは、圧倒的な料金の安さです。同じデータ容量で、GlobeやSmartの半額程度で利用できます。また、対応エリア内では通信速度が非常に速く、4G LTEの最高速度に近い数値を記録することも。
新しいキャリアのためネットワークの混雑が少なく、快適に利用できることも魅力です。GlobeやSmartがピーク時に速度低下する時間帯でも、DITOは比較的安定した速度を維持できます。プロモーションやキャンペーンも積極的に行われており、さらにお得に利用できる機会が多くあるでしょう。
デメリット
最大のデメリットは、サービス開始から日が浅いゆえの、通信エリアの狭さです。マニラやセブの中心部では問題なく使用できますが、少し郊外に出ると圏外になることがあります。
また、サービスが新しいため、カスタマーサポート体制がまだ十分に整っていない部分も。SIMカードの販売場所も限られており、空港やコンビニでは取り扱っていないことが多いです。
どんな人におすすめか
DITOは、マニラやセブの中心部に滞在し、ほとんど移動しない方におすすめです。通信費を最大限抑えたい方、データ使用量が非常に多い方に適しています。ただし、地方への旅行を予定している方、通信の安定性を最優先する方には向いていません。
また、新しいサービスを試してみたい方、多少のトラブルがあっても対応できる方であれば、コストパフォーマンスの高さを実感できるでしょう。メインのSIMとしてではなく、都市部滞在用のサブSIMとして利用することもひとつの方法です。
フィリピンでスマホを使う際の注意点

通信速度が遅く、不安定
フィリピンの通信速度は、日本と比べると全体的に遅い傾向にあります。
ピーク時間帯(昼休みの12時~13時、夕方の18時~21時)は、多くの人が同時にインターネットを使用するため、通信速度が大幅に低下します。また、人口密集地域やイベント会場などでは、回線が混雑して速度が遅くなりやすいでしょう。
地方や郊外では、そもそも通信インフラが十分に整備されていないことがあり、都市部と比べて速度が遅くなります。離島やリゾート地では、3G回線しか利用できない場所もあるでしょう。天候の影響も受けやすく、雨季(6月~11月)の豪雨時や台風時には、通信が不安定になったり、一時的に使用できなくなったりすることがあります。
オフラインでも使用できるアプリやマップを事前にダウンロードしておくと、通信速度が遅い状況でも困りません。緊急時の連絡手段として、SMS(テキストメッセージ)も活用できるよう設定しておくと安心です。
充電器は変換プラグを持っていく
フィリピンのコンセントは日本と同じAタイプが主流ですが、電圧が異なるため注意が必要です。フィリピンの電圧に対応していない電化製品を直接接続すると、故障や火災の原因になります。
スマホやタブレット、ノートパソコンなどの充電器は、ほとんどが100V~240Vに対応しているため、変圧器なしで使用できるでしょう。充電器本体に「INPUT: 100-240V」などの表示があれば、そのまま使えます。
一部のホテルやアパートメントにはCタイプ(丸ピン2本)のコンセントが設置されていることもあるため、マルチ変換プラグを持参すると安心です。コンセントの数が少ない宿泊施設も多いため、複数のデバイスを同時に充電したい場合は、USBポート付きの延長コードを持参しましょう。
スリ・置き引きに注意する
フィリピン、特にマニラやセブなどの観光地では、スマホを狙ったスリや置き引きが頻繁に発生しています。高価なスマホは盗難の格好のターゲットとなるため、十分な注意が必要です。
公共の場、特に人混みの中(マーケット、ジープニー、バスなど)では、バッグやポケットからスマホを取り出す際に注意が必要です。背後から近づいてくる人や、不自然に近づいてくる人には警戒しましょう。レストランやカフェでは、テーブルの上にスマホを置いたまま席を離れないようにしてください。
歩きスマホは日本以上に危険です。スリのターゲットになりやすいだけでなく、交通事故のリスクも高まります。地図を確認する際は、建物の壁際や安全な場所に立ち止まって操作しましょう。
まとめ
フィリピンでは、日本のスマホをそのまま使用できますが、快適に使うためにはいくつかの準備と知識が必要です。本記事でご紹介した情報を参考に、滞在期間や予算、使用目的に合った方法を選択してください。
フィリピン留学をお考えの方で、現地の通信環境についてさらに詳しく知りたい方、滞在プランに合わせた最適な通信手段について相談したい方は、ぜひLALALAに問い合わせてみましょう。経験豊富なカウンセラーが、留学や滞在をサポートします。
適切な準備をして、安心してフィリピンライフを楽しんでください。