ご相談・ご質問(平日11~18時)
フィリピンの治安を徹底解説!安全に過ごすためのコツ
2025.07.24記事

フィリピン留学を考えるうえで、気になるのが「治安」ではないでしょうか。日本と異なる環境で、安全に過ごせるか不安に感じる方も多いはず。
この記事では、フィリピンの治安事情から、滞在中に注意すべきポイント、安全に過ごすための具体的な対策までを解説します。安心して留学生活をスタートさせるためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
フィリピンの治安事情とは?
まずは、フィリピン全体の治安について知っておきましょう。日本と比べると注意すべき点もありますが、情報をしっかり押さえれば安心して滞在できますよ。
フィリピン全体の治安状況
フィリピンは東南アジアの中では比較的治安が良いと言われていますが、軽犯罪が多く発生する国でもあります。スリや置き引きは日常的に起こるため、公共の場では特に注意が必要です。
加えて、「いかさま賭博」や「美人局」といった特有の犯罪も報告されており、知らない人との関わりには警戒が必要です。
しかし、日中は多くの人が行き交い、警察官の巡回もあるため、注意をしていれば大きなトラブルに巻き込まれる可能性は低いと言えるでしょう。
重犯罪になると、ターゲットを絞り、銃器を利用した犯行が多いことも特徴です。こうした犯罪は、関係性がある相手とのトラブルで起きやすいため、日本人のような第三者が街中で突然巻き込まれるケースは少ない傾向があります。
治安の良いエリアと注意すべきエリア
フィリピン国内でも、地域によって治安の状況は異なります。
留学先として人気があるセブ島やマニラの中心地は、警備も手厚く、比較的安全な地域です。ショッピングモールや語学学校が多く集まるこれらのエリアでは、警備員が常駐しており、外国人も多いためトラブルが少ない傾向にあります。
一方で、マニラのスラム地区であるトンドやナイトスポットのエルミタ地区などでは、犯罪に巻き込まれる可能性があります。ひったくりや麻薬絡みの犯罪も報告されており、夜間の一人歩きは特に避けるべきです。
安全に滞在するためには、現地の最新情報を確認しつつ、信頼できるエリアを選ぶことが大切です。語学学校のスタッフや、留学エージェントのアドバイスをしっかり聞いておきましょう。
フィリピン滞在中に注意すべき点
フィリピンでの生活には、日本と異なるリスクがたくさんあります。次の3つの観点から詳しくご紹介します。
街中で注意すべき犯罪と予防策
まず、フィリピンで特に多いのが、スリ・置き引き・強盗などの軽犯罪です。マニラやセブの公共交通やモールでは財布やスマホなどが狙われやすく、親切を装って日本人に近づく睡眠薬強盗も増えています。
睡眠薬強盗では、カップルや家族連れを装ったフィリピン人が日本人に「日本が好きだから日本のことを教えてほしい」などと近づき、意気投合したタイミングで飲食物に睡眠薬を混入させて所持品を盗み取る手口が主流です。
こうした犯罪に巻き込まれないために、以下の対策を行うようにしましょう。
- 多額の現金、パスポート等の貴重品は持ち歩かない
- 混雑した場所では、スマホや財布などの貴重品をむやみに取り出さない
- 混雑した場所では、バッグは前掛けにし、リュックは前に抱える
- 知らない人からの誘いには乗らない
- 飲食物は、自分で選んだものだけを口にする
交通の安全について
フィリピンでは交通事故やタクシー利用時のトラブルも日本より多いです。事故や犯罪に巻き込まれないよう、より慎重な行動が必要です。
移動時やタクシー利用時は以下のことを心がけてください。
- 流しのタクシーは避け、配車アプリやホテル手配を利用する
- 運転手を雇用する場合は身分証チェックを依頼する
- 常に自分の手荷物から目を離さない
- 薄暗い公園や人通りがない小道などには立ち入らない
- 暗い道で徒歩移動をする際は、複数人で行動する
- LRT、バス、ジープニーといった公共交通機関はできるだけ使わない
自然災害や突発的な事態への備え
フィリピンは熱帯モンスーン気候であり、台風・地震・火山活動などの自然災害が少なくありません。交通機関が止まったり、インターネットが不通になったり、必要物資の供給がストップする可能性があります。
そうした突発的な事態に対して、以下のような備えが肝心です。
- フィリピンの社会情勢について最新ニュースをチェックしておく
- 緊急連絡先は、携帯電話とは別にメモで保管しておく
- 非常時持ち出し袋を準備しておく
- 避難経路や避難場所をあらかじめ確認しておく
- フィリピンの祝祭日などテロの標的になりやすい日は、都市部の大型施設を避ける
フィリピンで安全に過ごすためのコツ
ここでは、日常生活の中でリスクを減らし、より安心して過ごすための行動ポイントを解説します。特に日本人留学生が気をつけたいこともあわせてご紹介します。
生活習慣や注意すべき行動
フィリピンでの生活に早く慣れることは大切ですが、日本と同じ感覚で過ごしてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
たとえば、夜遅くの外出や一人歩きはできるだけ避けましょう。現地では、暗くなると人通りが少なくなり、犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。また、服装にも注意が必要です。派手すぎる格好や高価なアクセサリーはお金を持っている人と見られてしまい、ターゲットにされやすくなります。
日本人は親切にされたときに相手を信じやすい傾向がありますが、フィリピンでは優しそうな人が実は詐欺目的で近づいていたという事例もあります。知らない人をすぐに信用しないように注意しておきましょう。
また、水道水はそのまま飲まず、必ずミネラルウォーターを利用するなど、体調管理にも注意が必要です。
現地の文化や習慣を理解し、リスクを回避
フィリピンでは、家族や宗教を大切にする文化があります。人との関わりを大切にする国民性ですが、その分、相手に恥をかかせるような行動や大声での主張は避けたほうが良いとされています。
たとえば、レストランや店員さんとのやりとりで怒りをあらわにしたり、大声で怒鳴ったりするのはマナー違反です。人前で恥をかかせたとして、暴行・脅迫を受けた例もあります。
また、フィリピン人が時間にルーズだと感じる場面もあるかもしれませんが、それも文化のひとつです。約束の時間に多少遅れてしまうことがあることも想定して、余裕をもってスケジュールを組んでおくと安心です。
現地の治安情報をリアルタイムで確認する方法
安全に過ごすには、最新の情報を常に把握しておくことが欠かせません。
フィリピンでは地域ごとに治安状況が異なるため、現地でのニュースや在フィリピン日本大使館のウェブサイトは定期的にチェックしておきましょう。特に、台風や交通ストライキ、テロ情報などは急に状況が変わることもあります。
たとえば、外務省が提供する無料配信サービス「たびレジ」に登録すれば、現地の安全情報がメールで届きます。渡航前に登録しておきましょう。
フィリピン滞在中に役立つ安全対策ツールとアプリ
ここでは、フィリピン留学中に安心をサポートしてくれるツールやアプリ、移動手段の選び方について解説します。
緊急連絡先やトラブル時の対応方法
まず、トラブルに遭遇したときに備えて、緊急連絡先はあらかじめ確認・メモしておきましょう。パスポートの盗難時や紛失時には、速やかに在フィリピン日本国大使館に連絡してください。
【主な緊急連絡先】
・在フィリピン日本国大使館
住所:2627 Roxas Boulevard, Pasay City 1300 Metro Manila, Philippines
電話:02-8551-5710(代表)、02-8834-7508(領事班直通)
FAX:02-8551-5785(大使館領事班専用)
邦人援護ホットライン TEL:02-8551-5786
e-mail:ryoji@ma.mofa.go.jp
警察・消防・救急(National Emergency Hotline):911
診療救急(フィリピン赤十字):143
実際にトラブルが起きた場合は、焦らずにまずは安全な場所に移動する、周囲に助けを求める、語学学校やエージェントに連絡するという基本的な流れを確認しておくと安心です。
安全アプリや治安情報を提供するサービス
フィリピン滞在中は、リアルタイムでの情報収集がとても重要です。その際に役立つのが、外務省が提供している「外務省海外安全アプリ」です。
このアプリでは、世界各国の最新の治安情報や自然災害などの情報が確認できます。自分が渡航・滞在している地域を「MY旅行情報」に登録しておけば、緊急情報がプッシュ通知で届く仕組みになっています。
現地の交通機関や移動方法を安全に利用するコツ
交通手段の選び方も、安全な滞在に欠かせない要素のひとつです。
フィリピンにはジプニーやローカルバスなどさまざまな交通手段がありますが、初めての方にはハードルが高く、犯罪に巻き込まれるリスクもあるため注意が必要です。
比較的安心して利用できるのが、配車アプリ「Grab(グラブ)」です。アプリ上でドライバー情報が確認でき、目的地を事前に指定できるため、言葉の壁も感じにくいでしょう。乗車前に料金が確定するため、ぼったくりに遭う心配も少ないのが魅力です。
公共の交通機関を使う際には、混雑する時間帯を避ける、ひとりでの乗車は控えるといった心がけも大切です。語学学校や滞在先が紹介してくれる送迎サービスを活用するのもおすすめです。
まとめ:フィリピンで安全に過ごすための重要なポイント
最後に、安心してフィリピンで過ごすための大切なポイントをお伝えします。
治安情報を事前に把握して、安心して滞在するための準備
フィリピンでの留学生活を安全に送るには、渡航前の情報収集が欠かせません。
外務省や在フィリピン日本大使館の発信する情報、信頼できる留学エージェントのサポートを活用して、危険エリアや最新の治安状況をチェックしておきましょう。また、渡航先に応じた緊急連絡先や現地サポート体制も事前に整理しておくことで、いざというときも落ち着いて行動できます。
日々の行動で安全を確保し、楽しい滞在を過ごす方法
滞在中は、日々の行動が安全に直結します。スマホや財布は常に身につけ、外出時は人通りの多い道を選びましょう。夜遅くの移動は避け、交通手段にはGrabなどの安全なアプリを使うことをおすすめします。また、現地の文化や習慣を理解し、相手を尊重する姿勢を忘れないこともトラブルの予防につながります。
さいごに
日本人はお人よしで、知らない人も信じやすいと見られがちです。だからこそ、必要以上に気を許さず、冷静に行動する意識が大切です。
もしものときの備えを万全にしながら、積極的に現地の文化に触れることができれば、フィリピンでの留学生活はきっと楽しいものになりますよ。