フィリピンの治安は大丈夫?留学前に知っておきたい実態と安全対策

2026.09.25記事

「フィリピン留学に興味はあるけれど、治安が心配」と考えている方もいるのではないでしょうか。実際にフィリピンは、日本とまったく同じ感覚で過ごせる国ではありません。

ただ、危険な場所と安全な場所ははっきり分かれており、留学生が巻き込まれやすいトラブルにも決まったパターンがあります。しっかり備えれば、必要以上に怖がることはありません。

この記事では、外務省の危険情報をもとにした治安の実態から、エリアごとの違い、実際に起きているトラブル事例などを解説します。

フィリピンの治安の実態

フィリピン全体の治安を知るために、外務省の海外安全ホームページで発表されている危険情報をチェックすることをおすすめします。

外務省は2024年12月の発表で、マニラ首都圏を含む大部分を「レベル1:十分注意してください」としています。一方、ミンダナオ地方は地域によってレベル1〜3が混在しており、特に危険度が高いのは北・南サンボアンガ州やスールー諸島です。

つまり危険度が高いのは南部の限られた地域で、留学先として人気のエリアはすべてレベル1であると発表しています。レベル1は「行ってはいけない」ではなく「気をつけて過ごしてください」という意味合いなので、過度に恐れる必要はありません。

エリアごとの治安の違い

ひとくちにフィリピンといっても、治安の感じ方は都市によってかなり違います。留学先としてよく選ばれるエリアについて、それぞれの特徴と気をつけたい場所を見ていきましょう。

セブ島

セブ島は日本人留学生がもっとも多く集まるエリアです。アヤラセンター周辺のセブ・ビジネス・パークやITパーク、マクタン島のリゾート地区は警備員が常駐し、夜でも人通りがあるため比較的安心して過ごせます。

一方で、観光客や留学生が多い分、スリや置き引きといった盗難も起きやすい地域です。特に旧市街のコロンエリアやカルボンマーケット周辺は人が密集していて、夜間の立ち入りを禁止している語学学校もあるほどです。歓楽街のマンゴーストリートも、夜遅い時間帯は注意が必要になります。

セブ島で安全に過ごすためには、エリアと時間帯を意識することが大切です。学校やモール、ITパーク周辺で過ごす分には危険を感じる場面はほとんどありません。

バギオ

バギオはルソン島北部の標高約1,500mにある高原都市で、スパルタ式の語学学校が多いことで知られています。殺人や強盗といった重大犯罪の件数が、比較的少ない地域だとされています。

バギオは観光リゾートというより学生と地元の人が暮らす学園都市で、大きな歓楽街がありません。夜遊びの誘惑があまりないため、トラブルに巻き込まれる機会そのものが少ないです。平日の外出を制限しているスパルタ校が多い点も安心できるポイントでしょう。

ただし、人が集まるマーケット周辺ではスリや置き引きが起きることもあります。荷物の管理だけは意識しておきましょう。

クラーク

クラークはマニラから北方向に進んだところにあるエリアで、かつてアメリカ空軍基地が置かれていた場所です。現在は経済特区として整備され、ゲートで出入りが管理されているうえ警備員も多く、とりわけ治安が安定した地域として知られています。

区画整理された道路や清潔な街並みが残っていて、欧米系の企業や住民も多いため、初めての海外で不安が大きい方にも向いているでしょう。学校数はセブほど多くありませんが、落ち着いて勉強したい方に選ばれています。

注意したいのは、隣接するアンヘレス市のフィールズアベニュー周辺です。夜の店が集まる繁華街で、客引きやぼったくりが起きやすいため、近づかないほうが無難です。

マニラ

マニラは首都圏で人口が多く、フィリピンのなかでは盗難の発生件数が多いエリアです。外国人を狙った強盗も報告されているため、4つのなかではもっとも慎重さが求められます。

ただし、マニラ全域が危険というわけではありません。マカティ市のレガスピやロックウェル周辺、ボニファシオ・グローバルシティ、ケソン市のイーストウッドといったエリアは再開発が進んでおり、警備体制も整っています。語学学校も、こうした区域に置かれていることがほとんどです。

反対に、ナイトクラブが集まるマラテやエルミタ南側、スラム街として知られるトンド周辺は、留学生が足を踏み入れるべき場所ではありません。

フィリピン留学中に気をつけたいトラブル事例

留学生が実際に巻き込まれやすいトラブルには、いくつかのパターンがあります。手口を先に知っておくだけで、危ない場面を避けられる確率は上がるでしょう。

スリ・置き引き

フィリピン留学中のトラブルで、もっとも多いのがスリと置き引きです。ショッピングモールのフードコートやカフェで、席を取るためにスマートフォンや財布をテーブルに置いたまま離れ、戻ったらなくなっていたというケースは頻繁に起きています。

日本では荷物を置いて席を確保する習慣がありますが、フィリピンでは置いた瞬間に持ち主のいないものと見なされる場合があります。リュックを背負ったまま人混みを歩くと、背後でファスナーを開けられることもあるでしょう。

スリや置き引きへの対策として、貴重品は体の前で管理するようにしてください。斜めがけのバッグを前に回し、パスポートや多額の現金は学校の金庫に預け、外出時は必要な分だけ持ち歩く習慣をつけましょう。

タクシー・ジプニー車内でのトラブル

タクシーで移動中の車内も油断できません。信号待ちで停車している間に、一瞬のスキをついてタクシーのドアを開け、座席の荷物を強奪して逃げる事件が多発しています。窓際に置いたスマートフォンを、窓越しに持っていかれるケースもあります。

また、ジプニーと呼ばれる乗り合いの交通機関では、車内が密集した状態を利用して、いつの間にか財布やスマートフォンを盗まれることがあります。運賃を手渡しでリレーする独特の仕組みもあり、財布を出し入れする場面が多いことも狙われやすい理由です。

タクシーに乗ったらまずドアをロックして窓を閉め、荷物は足元か膝の上に置くことを徹底しましょう。

詐欺・ぼったくり

金銭トラブルでよくあるのが、タクシーのぼったくりです。メーターを使わずに高額を提示されたり、メーターを回していても遠回りされたりします。両替のときに札の枚数をごまかされる手口も少なくありません。

もう少し手が込んだものでは、街で親しげに話しかけてきた人に家やカジノへ誘われ、トランプゲームで高額を請求される詐欺もあります。「日本に親戚がいる」「日本語を勉強している」といった会話から始まることが多いです。日本語を使って近づいてくる知らない現地人にも注意しましょう。

両替はモール内の正規の両替所を使い、その場で必ず枚数を数えることが大切です。

夜間の繁華街・クラブ周辺でのトラブル

夜の繁華街やクラブ周辺は、留学生がトラブルに巻き込まれやすい場所です。お酒が入って判断力が鈍り、周囲も見知らぬ人ばかりのため、リスクが高まります。

特に注意したいのが、薬物の勧誘や、売春目的の客引きです。フィリピンは薬物の取り締まりが非常に厳しく、少量の所持でも重い罰則が科されます。誘いに乗ったつもりがなくても、その場にいただけで疑われるリスクがあります。

また、飲みかけのグラスから目を離した隙に薬物を入れられ、意識を失っている間に金品を奪われるケースもあります。夜に出かけるときは複数人で行動し、飲み物から目を離さないようにしましょう。

強盗

件数としては多くありませんが、外国人が強盗の被害に遭うこともあります。人通りの少ない路地や深夜のひと気のない道を歩いているときに、バイクで近づいてきて荷物を奪われるといったケースです。

フィリピンでは銃が出回っているため、抵抗すると命に関わる事態になりかねません。身の安全を守るため、抵抗せず金品を差し出しましょう。お金やスマートフォンは取り返せますが、身体は取り返せません。

また、財布を2つに分けて少額だけ持ち歩くなど、被害額を小さくするための備えもよいでしょう。

被害に遭いやすい留学生の特徴

トラブルに遭う留学生には、実は共通する行動パターンがあります。4つのタイプを覚えておきましょう。

「日本と同じ感覚」で持ち物を管理する人

日本は世界的に見ても治安が良く、カフェで席にスマートフォンを置いて離れても、戻れば残っているのが当たり前です。この感覚のまま過ごしてしまうことが、被害につながる最大の原因といえるでしょう。

レストランで椅子の背もたれにバッグを掛ける、スマートフォンをテーブルの上に出したままにする、ポケットに財布を入れて歩く。日本では何ということもない行動が、フィリピンではトラブルの原因になりかねません。

無意識の習慣なので、意識して切り替えるしかないでしょう。荷物を体から離さないことを徹底していれば、1週間ほどで自然と身についていくはずです。

高価なもの・目立つものを身につけている人

犯罪者は、狙う相手を見た目で選んでいます。最新のスマートフォン、ブランドもののバッグ、腕時計やアクセサリーを身につけている人は、それだけでお金を持っている外国人として目に留まりやすいです。

日本の感覚では普通に使っているアイテムでも、現地の人から見ると高価に映ることがあります。大きなカメラを首から下げて歩く、人前で財布を開いて札を見せるといった行動も、狙われる理由になるでしょう。

高価なアクセサリーやブランド品は日本に置いていき、現地ではあまり目立たないように過ごしたほうが安全です。

フィリピン人のフレンドリーさに安心してしまう人

フィリピンの人はとても明るく親切で、初対面でも気さくに話しかけてくれます。この温かさは留学時の魅力ですが、同時に判断を甘くさせる要因にもなります。

問題なのは、犯罪を目的とする人ほど、その親しみやすさを使ってくることです。日本語を勉強していると話しかけてきて、少し打ち解けたところで店や家に誘い、ついていった先で高額を請求されたり、飲み物に薬を入れられたりする被害が実際に起きています。

大多数の人は本当に親切なので、疑ってばかりでは留学が楽しくありません。ただし、学校や友人の紹介で知り合った人と、街で突然話しかけてきた人は分けて考えることをおすすめします。

「事件はニュースで見るもの」と感じている人

留学前に集めた情報のなかに強盗や事件の話があっても、それは運が悪かった一部の人の話だと、どこか他人事として捉えてしまう方は多いです。知識として知っていても、自分に起こりうることとして想像できていないと、上手に対策はできません。

危ないと知りながら、結局はスマートフォンをテーブルに置いてしまうなど、情報を集めた人ほど、調べただけで安心してしまう傾向にあります。

この記事で読んだ事例を、自分の一日に当てはめてみて、具体的に行動をイメージしましょう。学校からモールまでどう移動するか、夜に食事へ行くとき何を持っていくか。そこまでイメージできれば、現地でも実行しやすいはずです。

フィリピン留学を安全に過ごすための対策

ここでは、フィリピンで安全に過ごすために今日から意識できる対策をご紹介します。

目立たない服装・持ち物を心がける

もっとも効果が高く、お金もかからないのが目立たないことです。そもそも狙われなければ、被害には遭いません。

ブランドロゴの大きな服やバッグは避け、シンプルな服装で過ごしましょう。アクセサリーや腕時計は、留学中は外しておくと安心です。バッグは斜めがけにして、体の前で抱えられるものを選ぶと人混みでも管理しやすくなります。

また、持ち歩く現金は1日に使う分だけにしましょう。パスポートの原本は学校の金庫に預け、外出時はコピーかスマートフォンの写真で十分です。財布を少額用と予備用に分けておくと、万が一のときの被害も抑えられます。

移動は配車アプリ「Grab」を利用する

フィリピンでの移動は、配車アプリのGrabを使うことが防犯対策の基本です。セブ島やマニラ、クラークなど主要な都市で広く使われており、留学生のほとんどが日常的に利用しています。

Grabが安全なのは、乗る前に料金が確定していてぼったくりの余地がないからです。ドライバーの氏名や車両ナンバーがアプリに表示され、走行ルートも記録されます。家族や友人に現在地を共有できる機能もあるため、夜の移動でも安心感が違います。

渡航前にアプリを入れ、日本の電話番号でアカウントを作っておくとスムーズです。流しのタクシーより少し高くつく場合もありますが、その差額は安全のための費用と考えましょう。

渡航前に緊急連絡先・保険関連の準備を済ませておく

緊急連絡先は、トラブルが起きてから調べるのでは間に合いません。出発前に、連絡先をまとめて手帳やスマートフォンに控えておきましょう。

フィリピンの緊急通報番号は全国共通で911です。セブでは警察166、救急161といった地域の番号も使われています。在セブ日本国総領事館の代表電話番号は032-231-7321で、パスポートを紛失したときや事件に巻き込まれたときの相談先になります。

また、海外旅行保険も必ず加入してください。フィリピンの私立病院は医療費が高く、入院すると数十万円かかることもあります。クレジットカード付帯の保険を使う場合は、補償期間と上限額を確認しておきましょう。

学校のオリエンテーションで得た情報を頭に入れておく

意外と見落とされがちなのが、入学時のオリエンテーションです。多くの語学学校では、このときに注意すべきエリアや危険な時間帯、最新の事件情報などを共有してくれます。

ここで得られる情報は、インターネットで調べる記事よりも新しく、その学校の周辺に特化しています。この通りは日中なら問題ないが夜は避けて、といった具体的な話が聞けるのは、現地にいる学校だけです。

英語で説明される場合もありますが、わからなければ遠慮なく質問してください。日本人スタッフが常駐している学校なら、日本語でも確認できます。門限や連絡体制と一緒に頭に入れておきましょう。

フィリピンの治安に関するよくある質問(Q&A)

最後に、留学を検討している方やご家族からよく寄せられる質問にお答えします。不安が残っている部分があれば、ここで解消しておきましょう。

女性ひとりでのフィリピン留学は危険ですか?

結論から言えば、女性ひとりでの留学は十分に可能です。実際、フィリピン留学に来る日本人のうち女性の参加者は多く、ひとりで留学する方も多数います。

安心できる理由のひとつが、語学学校の仕組みです。多くの学校は寮が校舎と同じ建物か敷地内にあり、警備員が24時間常駐しています。通学で外を歩く必要がないため、危険にさらされる場面がそもそも少ないのです。

夜間にひとりで出歩かない、移動はGrabを使うといった基本を守れば、リスクはさらに下がります。不安がある方は、比較的治安のよいバギオやクラークを選ぶことも検討しましょう。

トラブルに巻き込まれた場合、どこに連絡すればいいですか?

まず連絡すべきは、通っている語学学校です。多くの学校は24時間対応の緊急連絡先を用意しており、スタッフが警察への同行や病院の手配をしてくれます。言葉の問題もあるため、自分だけで動くより確実です。

命に関わる状況や、その場で助けが必要なときは、迷わず911に電話してください。フィリピンの緊急通報番号は全国共通で、警察・消防・救急につながります。

パスポートを盗まれた、事件や事故に巻き込まれたという場合は、マニラ首都圏なら在フィリピン日本国大使館、セブ島なら在セブ日本国総領事館が窓口です。保険会社の日本語サポートデスクの番号も控えておきましょう。

フィリピンの治安は改善されていますか?

治安は改善の方向に進んでいます。セブ島のITパークやマニラのボニファシオ・グローバルシティのように、再開発によって警備の行き届いた区域が広がり、監視カメラの設置も進んできました。留学生が生活する範囲に限れば、体感できる安全性は以前より高いです。

また、近年では配車アプリも普及しています。かつてはタクシーのぼったくりや車内での被害が留学生の悩みでしたが、Grabが一般的になったことでこうしたトラブルは大きく減りました。

とはいえ、スリや置き引きがなくなったわけではありません。改善しているからこそ油断せず、基本の対策を続けてください。

まとめ:LALALAで留学を成功させよう

フィリピンの治安は、留学先に選ばれるエリアに限れば外務省の危険情報でレベル1にあたり、必要以上に恐れる国ではありません。ただし日本と同じ感覚では過ごせないことも事実で、スリや置き引き、夜の繁華街でのトラブルには注意が必要です。

目立たない服装を心がけ、移動にはGrabを使い、緊急連絡先と保険を事前に準備しておく。この基本を守れば、多くのトラブルは避けられるでしょう。

LALALAフィリピンでは、安心して過ごせる学校選びをお手伝いしています。気になっていることがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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